メロンの味
」のレビュー

メロンの味

絵津鼓

激賞。宝箱入り。

ネタバレ
2026年5月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の魅力に惹かれ購入。上下巻とも、描かれた人物の内側が滲んでこちらに沁みてくるような、不思議な絵。
そして木内(30)とナカジョー(25)、思いがけない同居から始まる物語は、厳しくとも人生の希望を照らしてくれるようで。読後感、素晴らしかったです。
ここに描かれている日常は、いわゆる一般的な生活からは少しずれた場所にあるものかもしれない。でも、自分のすぐ隣にそうした人生があると感じられるリアリティ。それくらい、登場人物の心情が伝わってくる。
個人的な感覚なんですが、コミックスを読みながら同時に実写として頭の中に立ち上がってくる作品が、たまにあります。そしてそういう作品は、自分の宝箱に入る。本作はまさにそれでした。ベット脇に敷かれたマットと、互い違いに脱ぎ置かれた2足のバブーシュ。お風呂場のタイル。植木のモンステラ。丁寧に描かれた生活空間には、それらに触れる人間の気配が感じられます。
ううむ、またすごいコミックスに出会ってしまったな。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!