このレビューはネタバレを含みます▼
圷見南子先生の作品でイルミネイトに続いて現代のお話ですね。セールになっていたんだけど、読み放題にもある。
パンタ・レイ=万物流転。ヘラクレイトスの哲学は好きだ。合理情動行動療法の根幹の思想にも取り入れられている
この2人に合っている。事象の変化は同じ状態に留まらない。それが良い状態か悪い状態かは、その人のあり方によるだろう。
中年のバーの雇われ店長神戸は、辛い子ども時代を送りながら、競馬にのめり込みヤクザの取り立てでボロボロになったところ、篤信家に助けられた。今あるバーは、その出資によって経営できている。
店で酔いつぶれていた青年久遠は、文無し未成年。神戸の取り立てをしたヤクザの息子だったが、彼もまた辛い子ども時代を送っていた。
孤独な2人が、ゆるやかに「きちんとした」生活を送り、働き、仕事に誇りを持つ。久遠は、神戸を好きという。ぶっきらぼうでやや乱暴な物言いだけど人情はあり、親切にし、未成年への対応も間違わない。
この2人にキスもエチシーンもないけれど、孤独な2人が家族となって、年老いてもカクテルを作る夢をみる。
人にはやはり、希望が必要だな。希望を持てる状況になることが大切なのかな。
生い立ちの環境要因は、子どもでは変えられない。
大人になったとき、誰かのために、と思える出来事が人生を変えるのかもしれないな。
所謂、BLっぽくはないけれど、BLドラマかな。
エチなし。