檸檬と珈琲
」のレビュー

檸檬と珈琲

七ノ日

純文学的表現の世界

ネタバレ
2026年6月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 可愛らしい。実に可愛いらしい!
カフェ店員✕常連(小説家)。誰にでも優しくと祖母からの教えは、恋愛になると独占欲の強い者にとっては、嫉妬や自分だけを好きではないという疑心暗鬼に映る。勝手だ。それに辟易した左島は、笑顔の内に他者と一線を引いていた。

水曜日の常連さん。真っ赤になったり笑顔が可愛かったり。常連さんに名前を教えた左島。常連さんから潮田と名前を教えられた。名のないカウンター越しの関係でなく、個の特定となった。大事だよなぁ。

「檸檬」は、梶井基次郎の短編小説。色のない世界に檸檬の黄色が広がり世界が彩られる。左島は、まるで檸檬のようだ、と。恋愛初心者の潮田は、それが恋だとまだ気づかない(笑)
それを聞いた左島は、自覚した。これは恋だと。

「月が綺麗ですね」「あなたと見ているから綺麗なんですね」と、漱石の逸話を挟んだり、潮田の言葉のセレクトが文章表現だったり、文学的な表現がアクセントになる。

こちらは、やっと告白まで。
もうすぐ、お付き合い編の2巻が出るはず!
キスもなく、やっと手に触れた描写が美しい。
七ノ日先生の作品は、エロカワが多い気がしていたので(笑)、純文学的恋愛が新鮮。

あと、真山がいい奴だ!
次巻は、お付き合い編でキス以上ありと書かれていたので、楽しみにしています!
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