最果てのパラディン
」のレビュー

最果てのパラディン

奥橋睦/柳野かなた/輪くすさが

英雄譚 死生観のある本格派ファンタジー

ネタバレ
2026年6月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 世界観の見せ方や主人公の家族の登場のさせ方が巧みで、第一話から引き込まれました。

序盤、中山星華の『妖精国の騎士』みがあるなーと思っていたら、トールキンの『指輪物語』の世界観でした。そして、『ホビットの冒険』そのままやんという箇所も。けれども、トールキンの世界と日本ならではの単純な善悪ではない世界観を融合した上で、異世界転生を死生観に昇華させた、読み応えのある素晴らしい作品になっている。そこには作画担当の力量に依るものも大きいんだろうと思います。

武勇だけじゃない誠実な英雄譚。
ウィルの感情の発露やドラマは読んでて胸がきゅうきゅうしました。最初の友、メネルとのエピソードはどれも好きです。
 「なんで隣に立ってくれないんだよ…!!」
とか。絵と子供っぽいセリフに、ウィルの孤独や追い詰められた心が表現されていて良かった。それに対するメネルの返答も胸熱でした。
戦闘シーンも勿論good。邪竜戦最高大好き。
不満を一つだけ言うならば、手の火傷あとをちゃんと描いてほしかったな。手のアップの時だけでも。トーンだけだと手がきれいに見えるので、傷痕エピがエモいだけに残念。

全体的に面白かったし、最後まで追いたい。原作も読みたくなりました。
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