「嘘つきたちの朝食【コミックス版】
」のレビュー

嘘つきたちの朝食【コミックス版】

コメダヨシヒサ

誰に感情移入するか

ネタバレ
2026年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ “不倫”を扱ってはいるけれど、それほどドロドロではなくさらりとした展開です。登場人物はみんな完全な善というわけではなく悪というわけでもなく一癖ある感じ。誰に感情移入するかで感じ方も変わってきそう。

不倫相手の佐藤からすれば、部下である木村に恋人がいることを知らずに体に関係になり木村が結婚した後も関係を続けてしまった。上司としてのプライドが邪魔をして素直に気持ちを伝えられずにずるずるセ/フレみたいになっていたけど、佐藤側からすれば「好きな人に裏切られて結婚された」ということになるのだろう。まぁ木村が結婚した時に関係を辞められればよかったんだろうけど、好きになってしまっていたらそう簡単にはいかないよね。
妻の唯はもちろん浮気された被害者ではあるのだけれど、どうしても共感できなくて好きになれない。
唯は木村の元カノの親友で、木村が元カノに旅行をドタキャンされてメッセージ一つで振られたところに現れてその旅行に同行するというかなり強引な始まり。
ずっと木村に片想いしていたのかもしれないし親友から「これから振るつもり」という話を聞いただけかもしれないけど、親友と別れたばかりの相手とすぐ付き合うって、そこに何か小狡い策略や計算がなかったのかと疑ってしまう。
そして木村は流されやすくてその場しのぎで要領よく立ち回ってきたのだろう。執着が薄くて軽薄な男。
そんな木村が全て失った時、思い出したのは佐藤のことだったのかな。ずっと本当に好きだったのは佐藤だったのかな。
そうであって欲しい。
でも木村はやっぱり頼りない部分もあってこの先の不安もある。それでもこのラストがハッピーエンドへの第一歩だと信じたい。

女性マンガジャンルだけど内容はほぼBL。妻の唯が純粋に応援したくなるような人物として描かれていないのも佐藤に感情移入させるためなのかなと感じたので、うんやっぱりBLだな。
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