このレビューはネタバレを含みます▼
まずこのお話を1巻で過不足なく描ききっている事に敬意を表したい。読み終えてから数時間経つけれど、まだ良い映画を見たような感覚が残っています。
登場人物それぞれの複雑な心理をたどりたくなる、ダニーやクロエ達のように残る事を選択した人々の人生も丁寧に見てみたいと思った。
どうかこの不器用なダニーが後悔しない人生を送っていて欲しい、家族になる事で全ての帳尻を合わせる方法しか彼には残されていなかったように感じた。聡明なクロエは時代が異なれば違う選択をしていたかもしれない、でもわがままで欲張りなダニーが好きだと言う彼女はとても素敵だと思う。
こうなって欲しいなと淡く描いていた結末なのに、テオとオズの表情も相まって私にはとても苦い苦いラストシーンでした。二人が共に助け合い日々を大切に生きていける事を切に願う、そんな作品でした。
出版社セールを見かけることがなく、きっかけとして手に取りにくい作品かもしれませんが、それは勿体ないです。
親愛なるジーンへ も併せて、ぜひ沢山の人に読んで欲しい傑作です。