「君と宇宙を歩くために
」のレビュー

君と宇宙を歩くために

泥ノ田犬彦

みんな何かが欠けてる⋯。

2026年9月24日
6巻まで読了。
みんな何かが欠けてる・・・でも一生懸命に生きてる。欠けてるものを補って、補う為に努力する、努力しない人達のお話し⋯かな?

主人公的な存在が、ヤンキーの小林。転校生で同じクラスになった宇野。
小林は何事に対しても、ついて行けない、出来ないでは無く覚えられない。
宇野は決められた事を外れるとパニックになる、だから常に対処方法を書いたメモ帳を常備。
その事を知って小林もメモを取るようになり、少しづつ成長しだす。
そんな2人の友情と成長を周りの友達、家族、先生たちが温かく見守る⋯というお話しでは無いのです。

ヤンキー小林の友達、朔も家庭環境に難ありのようで(まだ全貌は明かされて無い)やっぱり、何かが欠けてる。だから小林と宇野が仲良くするのを妬む。必然的に宇野には冷たい。
宇野のお姉さんは「弟を守る」という信念が度を越している。
天文部の先輩は、ずっーとイジメられていた過去から抜け出せずネガティブ思考。常に死がよぎる。

他にはチラッと出て来るクラスメイトの「自分は良い事をしてる」と思っていたのが実は逆効果だったり、小林のバイトの先輩たちは小林の覚えの悪さから「教える」という事を放棄したり⋯と登場人物が、それぞれに『欠けているもの』を持ってます。

なので小林と宇野の『友情と成長の物語』2人の楽しい未来へ一直線・・・と想像して、この作品を読むなら止めた方がイイですね。

これはリアルな世界を描いたストーリーです。
人間って『完璧』な人はいない!みんな何かが欠けてるのに隣の人を見ては少しの優越感と挫折感を交差させながら生きてる。それを全て、この物語の中で作者さんは表現している⋯そんな感じかな?

自分も「欠けているもの」がたくさんあります。
数学は苦手だけど図形の証明は得意。ナビより地図が好き、だけど自分の家を拠点にしないと道が覚えられない。仕事は早いし出来る方(自分で言うか笑)、でも必ず出る杭は打たれるでイジメられる→仕事が続かない。

とりあえずは、幸福感と嫌悪感が入り乱れる作品ですが『自己啓発本』として読むのもお薦めします。
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