夕凪の街、桜の国
」のレビュー

夕凪の街、桜の国

こうの史代

戦争は人を殺すこと

2015年9月27日
昭和30年の広島を描いた前編と、現代の広島を描いた後編、どちらも淡々と日常を描いていて、それが余計に戦争の悲惨さを際立たせます。被爆した主人公が戦後10年を経て、いわゆる「原爆病」で死んで行く前編は、心に重く突き刺さります。特に死んでいく直前の言葉(是非読んでほしい)は、戦争というのは結局人を殺すことなんだな、と実感させられます。戦争なんて愚かなだけ。絶対に正当化してはならない。そう強く思います。
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