このレビューはネタバレを含みます▼
貴子が高橋と結ばれようとしたけれど、でもやはり無理で吐いてしまう場面だけ、どこかの待合室?に置いてあった雑誌でオンタイムで読んだ記憶がありました。
非常に衝撃的で25年近く経った今でも忘れられませんでした。
タイトルはすっかり失念していたのに。。
たまたま今回、Web広告を見て気になり、
読み始めて「あ!あの作品だ・・」と。
初めて全て読み切りました。
貴子の癒えないほどの深い深い哀しみと苦しみ。
それを温かく包み込むように溶かして行く高橋。
そこに幼女連続殺人事件がリンクする。
重層的かつ丹念な描写で一気に読めてしまう。
涙が止まらない。
まさしく「傑作」だと感じました。
まだまだ携帯電話が一般的ではなく、
家に公衆電話から掛けていたなぁ、とか。
ああいうワンレンでボディコンで。
リビングはガラステーブル!
とても懐かしく感じました(*^^*)
また作者は決して性犯罪を「いたずら」などと
軽んじてはいません。
(なぜそういう解釈になるのだろう??)
2016年の現在でも「いたずらな」
「みだらな」と言葉をぼかして
性犯罪を報じ、軽くみる風潮が未だにあり、
25年前とはあまり代わり映えしない部分に
驚かされます。
老若男女問わず、必読の書!!