宝石の国
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宝石の国

市川春子

新しい世界、1つの歴史を見ているかのよう

2017年3月2日
読み始めは何の説明もなくて置いていかれ気味だったのですが、世界観が見えてくるにつれ、この作者さんの描く繊細な空気感のとりこになりました。
よくわからないなーという人も3巻まで読んでもらったら慣れてくると思います。
そこから最初はなにもできないけれど無邪気だったフォスが、色んな経験をして見た目も心も変わっていって………フォスの苦悩が深まっていき胸が苦しい!気づけば続きが気になりすぎて、毎回新刊を心待ちにしています。
後半は読者はキャラを追うというよりももはや歴史を見させられているかのようになりますね。どんどん人間の哲学的問いに近づいていく。途中救いがなくつらい期間もあったけど、これは大切な本になる予感がします。
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