ファイアパンチ
」のレビュー

ファイアパンチ

藤本タツキ

含蓄のある話だが、難しい作品でもある。

2018年2月26日
絵面や題名は少年誌らしいが、少年誌で描くには難しい作品だと思ったが、人の世の真理を突いていると思う。単なる復讐劇ではなく、復讐は別の復讐を生むという、負の連鎖が続くこと。人には素晴らしい面と愚かな面があり。愚かな人、つまりは人として未熟な利己的な人(自分で道を切り開かずフォロワータイプの人)は利己的でない自己犠牲を果たせる人(真のリーダー)にぶら下がって生きていても、その自己犠牲の上での施しであっても与えられることに慣れると、与えられないことに不満を抱くという、今の世の中を上手く描いている秀作。
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