ちさんさん

2人の男子高校生、若く脆い2人が出会い、それぞれの複雑な思春期、家庭環境、セクシュアリティに悩み、もがいて、ゆっくりと、それぞれにとって幸せとは何か向き合っていく、そんなお話しです。LGBTQAをとりまく環境、同性愛だけじゃない、異性愛も含めた偏見、期待される当たり前、こういった面でも考えさせられます。
ドラマチック、メロドラマティック、ではないですが、2人の幸せを願わずにはいられない、温かいお話。作者さんの他の作品も素敵です。

息苦しさと切なさと、
大切にしたい気持ちがすれ違って
丁寧にストーリーが展開していきます
読み返したくなるお話です

重いテーマかと思いましたが大切な言葉がたくさん紡がれていて、素敵なお話だった思います。生きること死ぬことにどう向き合うか考えさせられるお話でした。

ハッキリものを言うシオ君と恋に憧れるヒカル、互いを思いやるためにすれちがい、「ひみつにしたくない」思いを伝えるまでじっくりじっくり育んでいく姿が暖かくて好きな作品です。

友情と恋のお話。絵が綺麗でとても上品にセクシーな描写と思います。主人公二人が恋を自覚していく過程、好きだから一緒にいられない、好きだから守りたい、失いたくない、葛藤と、主人公を取り巻く魅力的なキャラクター、絶対的な友と、愛を知らない敵キャラクターが、少しずつ愛を学んでいく姿が読んでいて止まりません。何度も読み返しています。

運命も現実も、どれも尊くて、大切で、切なくて、愛おしい。人の数だけ人生がある、それぞれの交錯する想いに引き込まれます。唯一無二の作品だと思います。

思春期と恋と音楽と大人になる葛藤と困難とたくさんの人、想いが交錯した素敵な作品でした。
何度も読み返したくなる作品です。

いつか恋になるまで（ 上下）→
明けても暮れても続いつか恋になるまで→
家族になろうよ

個人的には、物語の時系列順の方が各キャラクターやストーリーの理解が深まったし、読みながら主人公らの成長の軌跡を一緒に辿ることができて、「家族になろうよ」で、これまで紡いできたストーリーの到達点として読めて、感極まるものがありました。

発売順だと「家族になろうよ」が最初だからか、後からでた三作品とは絵の雰囲気が少し違い、そこは、読んでいて初めはなんか慣れない感じがありました。でもストーリーとしてつながっているので慣れさせました。

千秋、和馬、巴、3人の絆と、その周りの大切な人たちとの繋がり。素敵なキャラクターと葛藤と成長のストーリー、読み返したくなる作品です。