最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。@COMIC
蕗野冬/ほのぼのる500/なま
このレビューはネタバレを含みます▼
一巻無料の時に試し読みしてから続きが気になり夢中で読みました。
更にネット小説も検索してハマりました。
よくある、訳あって親から冷遇される幼少期から始まりますが、前世の記憶が朧気にある事で最低限の助けになり、その後は周囲の人達に恵まれ、テイムしたスライム達と旅を続ける主人公。
旅をして、出会う人達との関わりで成長していく主人公。
そして大きな事件との出会いの連続。
別個の事件のはずが絡め取られる様に、また導かれる様に大事件の渦中へと誘われて行きます。
頼りになるスライム達や仲間と乗り越えて行く健気な主人公には、自然と声援を送りたい気持ちにさせられます。
他の転生物と違うのは、転生チートもなく朧気な記憶だけで前世の自分の人生がわからない程度なところ。
そして驚きなのは、とにかく登場人物が多いこと。
しかし個々のキャラの描き分けが上手く、個性が際立っているせいだけでなく、全く違う顔立ちを幾つも描ける才能の漫画家さんにより読みやすい。
現在六巻まで読みましたが、原作かかなりの長編なので、まだまだ登場人物が増えて行きますが、とても印象的なキャラ作りで描き分けられているのでスムーズに読めるでしょう。
彼等彼女等が、どんなキャラデザインでお目見えするのか楽しみです。
特にキャラデザイン担当者さんよりも幼子らしい描写は微笑ましく眺めています。
漫画家の力量は幼子の描き分け、動物の動きや習性をどこまで描けるかも重要だと思っています。
原作者様の作品も文字だけでも脳内に映像が浮かぶほど秀逸なのに、漫画化されて更に奥行きが出たし、戦闘シーンもつぶさに描くわけではないのに迫力ある画面。動物が描けない漫画家さんが多い中、きちんと猫科の動物の動きを調べて描いてますよね。
だから見応えがあるリアルなアダンダラが生まれたのでしょう。
今後も人間だけでなく、モンスター仲間も増えるし、涙無くては読めない別れの場面も出て来ますが、この作家様がどう描写されるのかが、今から楽しみです。