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今月(10月1日~10月31日)
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シーモア島


投稿レビュー
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私の希望です2025年8月13日この漫画を初めて知ったのは大学生のときで、当時はおしゃれな漫画だと思ってたから表紙詐欺だとちょっと思ってたのを思い出します。家を買うどころか、自分の生活費を自分で賄うことすらできない当時の私には、空気感は好きだけど真面目な漫画だなという印象が強かったです。社会人になり、転職や長く付き合った恋人との別れや些細な病気やら仲の良い友人の結婚出産やら、誰もが経験することを一通り経験した後、30を過ぎて手のひらに残っているものの不確かさ、心許なさを知った時、思い出したのはこの漫画でした。いつのまにか沼ちゃんより歳を取り、彼女が26歳年収260万円で頭金を貯めるのにどれだけ苦労し、1人を噛み締めてきたかかが、今度はわかるようになりました。そして他の登場人物のことも、不動産や生活を共通のテーマにするからこそ伝えられるものがあるのだとわかりました。どんな生き方をしていても、人と比べなくても、よろけてしまいそうな日が誰にだってあって、1人で自分の足で踏ん張って毎日を重ねなければなりません。今では私にもそれができるようになってきました。それでも心細くなったら、この漫画を読みにきます。頑張って進む沼ちゃんがきっとこの世のどこかにいるだろうと思い、私にだって頑張れるさと思うと、少しだけよっしゃ!という気持ちになります。すれ違うだけの人のすべての人生を覗き見ることはできないけれど、きっと私たちの相似形がどこかにあって、みんな頑張ってるんだって思うようにしています。東京に行くときは、夜着の飛行機で羽田に降り、東京モノレールに乗るのが好きです。天王洲アイルから浜松町あたり、窓から目と鼻の先にある高層マンションのキラキラ光る窓を見るのが何よりも楽しいです。私の人生にあんな場所に住むような出来事はこの先もないだろうけれど、あの灯りの一つ一つがどうか誰かの幸福な暮らしでありますようにといつも思います。
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同じじゃないけど近い2025年7月28日私は、恋愛対象は男性だけど、性行為はできればしたくなくて、かわいい女の子が好きです。
ヒールも履くし、ロングヘアが好きだけど、化粧は薄いしネイルもどうでもいい。
かわいいぬいぐるみが好きだけど、ピンクとか花柄とかは嫌いで、私服はTシャツとジーパンばっかり。
男性に対しては女性っぽく話して、女性の友人の前では男性っぽい言葉遣いで話してしまいます。
目の大きな正統派の美少女が好きで、でも同じくらい正統派のイケメンも好き。
BL漫画を読むけど性描写がない作品あるいは少ない作品あるいはそれ以外がメインテーマの作品が好きで、
少女漫画ではベタな展開も好きだし性描写も抵抗ないです。
生理が嫌いで薬で止めてますが、胸とかくびれとか女性らしいところは好きです。
ピアスは石とか揺れる飾りのついたのは嫌で、口紅も苦手。
あやふやでよくわかんないなと悩んだりもしましたし、
アセクシャルとかノンセクシャルとか色々調べたりもしましたが、
最終的に特にそのことを他人に理解されたいとも思ってないから、
白黒はっきりしなくても名前とかつけなくてもいいかな〜というところで落ち着きました。
そうは思っていましたが、実際にこういうことで悩まれている方のお話を読むと嬉しいし、
ちょっと安心しました。読んで良かった。
女性の身体の面倒なところをものすごい解像度で描かれているのも良いです。
こういうのもなんか安心します。
「人としてつき合えたら」もすごく面白くて続刊楽しみです。 -
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ずーっとずーっと大切な作品です2024年3月14日■のだめを初めて読んだのは10年前でした。
そのさらに2、3年前から大ブームでしたが、なんとなくドラマ見て千秋先輩かっこいいってだけしか知りませんでした。読む手が止まらない、すごい面白い!音楽の世界ってこんなふうだったんだ、こんな…
■私にはのだめ達と同じくピアノでヨーロッパへ留学に行った友達がいました。裕福な家の子だったので、お金あるんだな、と心の中で羨ましかった。
■のだめを読んで、でもそれは間違いだったんだなと気がつきました。作品の中ではルームメイトや恋やライバルやコンサートや旅行やと楽しそうな暮らしがある一方で、主題はずれてませんでした。
■ああ、そうか。あの子は私たちと同じ時間を過ごしてこなかったから、あんな遠くまで行けたんだなと感じました。
■それから、折に触れては読み直し、さらに10年が経っていました。
■何もできないまま20年が経っていました。
今思えば、私はのだめになりたかった、千秋先輩になりたかった、ターニャに、黒木くんに。努力して特別になった人になりたかった。年齢を重ねた時に、積み重ねた物のある大人になりたかった。
■初めて読んだ時から20年経って、昔よりもターニャが好きになってました。成功する人達を間近で見て、遅れて真剣になって、必死になって。最後はそうして自分の新しい道を見つける様子がこの巻でわかりました。
■そうなんです。ターニャのように積み重ねたものもなく、取り戻せる遅れではないけど、気が付いた時から道を変えて進まないと、進めないだけなんです。
■今回の巻では同じようにさらに歳をとった登場人物たちが見えます。落ち着くところへ落ち着き、在るべき場所へと進んでいました。
■後何年、何十年かかるかわからないけど、私も前に進みたい。その頃に二ノ宮先生がまた大人になったのだめ達を描いてくれていたりして、それを見て少し進めたよって思えたら私の人生は花丸です。そうやって頑張って行きたいです。 -