推しが死ぬのが許せないので、私が絶対幸せにしてみせます
御守いちる/笠井
このレビューはネタバレを含みます▼
勇者の幼馴染みである転生者の主人公が、将来出逢う死んでしまう未来を持つ推しの為に、強く成長していくストーリーです。
ゲームの転生物ですが神様と会うとかチートとかではありません。こってりよりはさっぱりめなストーリーです。そこが良かったなと私は思いましたが、長編の転生物のようなのが読みたい人には物足りないかもです。
推しと出逢うまでの勇者との強くなる為の努力の日々は、サクサク書かれています。主人公は、推しの為にも、と勇者と自分を強くして行くたくましい人です。二人の仲の良さが伝わってきて和みました。
推しと出逢ってからは、推しへの想いが推しに誤解されたり、うまく伝えられなかったりしてちょっとドキドキハラハラな二人。
そんな時、幼馴染みの勇者と新たな仲間の明るさが二人を助けます。
主人公のひたむきさが冷たく硬い推しの心を癒して温めて行く旅路を応援しつつ、勇者と新たな仲間の明るさに笑みをもらって、推しと主人公のピンチに声援を送って。
二人のぶつかっていた心が寄り添うまでの、優しくて厳しい、戦いのある世界での旅路でした。
ハッピーエンドですが、書かれていないだけで、二人と二人の旅はまだ続いているという終結です。でもきっと、この四人ならハッピーエンドだと思えました。
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