アマダさん

相変わらず重苦しい作品が得意な作者さんで、キャラが独特な分展開が読めず読んでてとても楽しいです。漫画として純粋に面白い!　薔薇とヘドロがラストまで綺麗に纏まっていた分、比べると少し消化不良感はありましたが、設定や関係がより複雑だったというのもあり1巻では難しいのかもしれません。でもこの作者さんの空気感とかテンポとか、好きな人はものすごく好きだと思うので、立ち読みで良いと思った方は迷わず買って良いと思います…!
個人的に小さい男の子と同級生の三角関係の作品がすごく好きです。可愛い!!　まさか続きを見れると思ってなかったので嬉しかったです。

一気読みしたら頭が痛くなるくらい、重いしキツかったです。丁寧に描かれてる分、物語への入り込み方が凄まじく、また苦しさの質がすごく高い。普通のBLならあっという間に絆されてるであろう主人公がいつまでも苦しみ憎しみ続けるものだから、見てるこっちもずっと苦しいです。とにかく苦しい。執拗いくらいじっくり描いてくれているので、もうどんな終わり方しても許せるなという状態で後半は読んでました。それくらい話はとても面白かったです。これもギリギリ愛と呼べるかも、みたいな所で一線を行ったり来たりしている感じが特に良くて、かなり攻めてると思いました。これをまとめあげる作者さんの力量に感服です、共依存の究極を見ました。大満足です。確実に記憶に残り続ける作品の一つです。
自分的にはハッピーエンドだと思いました。決して明るいものではないけど、希望を感じる終わり方だったと思います。

短編だからこその余韻の使い方がとても上手です。軽い気持ちで読めるのに惹き込まれて癒されるのがとても良いです。温かくて切なくて凡庸で、でも何処か高尚な雰囲気を纏っている不思議な作品です。少ないページ数でここまで惹き込まれる作品が作れるというのも、この作者さん特有の適切な言葉選びから来ているのだと思います。また読み返しに来たくなるようなお話です。

作者さんの作品はほとんど拝見していますが、いつも違う作風で完成度の高い本ばかりなのが本当に凄いです。 ダークな雰囲気の作品が多い中でこれはまだ明るい方なのかなと思います。 それでもキャラの心情や行動が丁寧に描写されているので、心に刺さる部分が多くあります。 BLを超え漫画として魅力のある1冊でした。

攻めと受けが好みだった事もありますが、それ以前にその扱いがとても上手で大好きになった作品です。攻めのスパダリ感や包容力が性格と身長に出ているので、視覚的にも精神的にも喜べます。何よりその攻めを一層引き立てる受けの守ってあげたい感じが、この2人をより質の高いカップルに仕立てあげていると感じます。受けがただ守られる弱々しい感じでなく、彼なりにしっかりと芯を持って行動する所も個人的にはかなり好きでした。絵も構成も読みやすいし、斬新な切り口で描かれているのでとても楽しめます。この漫画の代替品はどこにも無いと思いました。唯一無二です。立ち読みで少しでも気になった方は是非読んで欲しいです。

とにかく雅くんが可愛いです^^ウリ専系の作品は大体ウリをノリノリでやってるキャラが多い気がしますが、雅くんは嫌がりながらも健気に頑張っていて応援したくなります。おじさん達を相手にしている姿はモブレに近いものを感じましたが、雅くんが妹のために必死に頑張ってる姿でもあるので、可哀想がるのも違うような…。難しいです^^;そこは好みの問題かもしれませんが、恋愛要素もあったので楽しく読めます。雅くんが可哀想な展開も多々ありますが、絵柄が可愛いことや恋愛面では純粋さがあること、ハッピーエンドなことなどもあり全体的に見れば光側の作品だと思います。

獣人×オメガという読み慣れていないタイプの作品でしたが、テンポが良くずっと可愛いかったので気に入りました。このような突飛な設定が扱われてる場合、上手な作家さんでないとなかなか世界観に引き込まれず難しいと思います。ですがこの作家さんはとても上手で、ストーリーに無理がなく読みやすかったです。主人公のネズミもたまらなく可愛くて終始笑顔が止まりませんでした^-^

とにかくすごい作品だと思いました。痛いシーンや無理やりの表現など見てて辛くなる所も多々あるのですが、性に対するここまでの倫理観のなさと狂気さはBLならではだと思い、むしろこの作品の光る部分だと思います。この狂気さをここまで潔く表現した上ストーリーが綺麗にまとまっているところに森世先生の力量を感じました。ここまで闇全開な話がどんな結末を迎えるのかとドキドキしながら読むのが楽しかったです。最後は確かに思ったよりあっさりしていましたが、違和感は全くなかったので、そのあっさりさも含めてやはりすごい作品だったと思います。ただ本当に痛々しい表現が多いので、苦手な方はよく考えて読むことをおすすめします。素晴らしい作品でした。