同棲終了日記 10年同棲した初彼に34歳でフラれました
おりはらさちこ
このレビューはネタバレを含みます▼
中年手前の男が20歳の略奪女に落とされた後(主に)のことを、男の10年来の彼女視点で描いた話です。作者を批判するレビューが多いことに驚きました。私は共感するけどなあ。自分が同じ立場になったとして、そんなに大人な態度とれませんよ。人生の選択肢に関して「選んだ道を正解にするしかない」という言い方をすることがありますが、その後の作者の活躍ぶりから、選んだ道をちゃんと正解にした方だと思います。日本の至る所から「破局してしまえ」という呪いをかけられた元相方さんは、選んだ道を正解にしたでしょうか。別れを切り出した後も部屋に居座り続けたことや、元カノの前で新しい彼女とのデートに出かけるような配慮に欠けた行動をしたことについては、少なくとも「あの時の自分は浅薄だった」と反省するくらい成長していてほしいものです。発売から10年たって『あれから10年経ちました』的な書き下ろし本は出ませんかね。作者のブログには出てきませんが、実は恋の一つや二つあったのでは。仮に皆無だったとしても、仕事が軌道に乗っていったり交友関係が広がっていく様子など、それまでの10年とはまるで違う10年を送った、みたいな話を読みたいです。