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もう少しだけ、そばにいて【電子限定かきおろし付】
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もう少しだけ、そばにいて【電子限定かきおろし付】

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作品内容

「晴人と、一緒に生きていきたい」

小説家の晴人とサラリーマンの晃は、大学時代からの恋人同士で同棲中。
数年前の事故以来、晴人は車椅子生活になったけど、大好きな人と一緒に暮らす毎日にささやかな幸せを感じていた。
でも、誰よりも晃のことを想うからこそ、晴人には『小さな秘密』があって……
誰にでも起こりうる「人生の選択」を描いた、ボーイズ・ラブストーリー!
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レビュー

もう少しだけ、そばにいてのレビュー

平均評価:4.8 132件のレビューをみる

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高評価レビュー

悲観とは何か
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ コレを見て、一瞬で人生は変わるものだと思い出したことがあって。

余命1年と宣告されたのに宣告され1ヶ月で亡くなった父の存在。家族も、そして本人も病を受け止められないまま、駆け足で亡くなった父に、こんなにも世界は一瞬で変わるんだと20代半ばで身を持って知りました。
父の病は思い出せば前兆があり、家族一同、父の最期については後悔ばかりがあった為か、父が亡くなってから、周りも自分も変わりました。

未来に悲観して人生を終わらせたいという人に過敏になってしまい、結果的にその人と疎遠になったこと。
困っている人に過剰に心配してしまい相手に負担をかけてしまった事。
自分の子どもに、病気や身体に特徴がある方々や性指向等の自己愛に対して解いたり。
失敗しながらも、無理せず少しでも後悔しない生き方が出来たらなと思うようになりました。

作中に描かれている車椅子ユーザーの気持ち、一瞬で変わってしまった晴人の当事者としての気持ち。
家族になれないから大事な場面に立ち会えない事や晴人が直ぐにでもスイスに行ってしまうんではないかという不安から晴人との人生の為に自身のアイディンティティに蓋をした晃。
そして2人共悪くない、誰も責めれない状況を打破してくれた良い人すぎる先輩。
さらに然りげ無い手助けをくれる名も知らぬ人々。
全員が全員、良い人ばかりじゃないし良い事ばかりじゃない世の中で生きた晴人と晃が選んだ最期の地、スイス。
エピローグ…なんかまるでバージンロードを去る新郎新婦を見送る参列者の如く、2人が駆け抜けた人生に、拍手で見送りたい気持ちです。

…本人や寄り添った家族が、標準治療、先進医療、セカンドオピニオン、サードオピニオンと、闘病をやり尽くし「打つ手なし」と宣告され、後悔なく進んだその先に自ら「眠らせてくれ」と言った親族もおりました。
主治医も感心するほどの闘病の末、本人の最後の選択を、家族は受け入れました。

だから、晴人の症状が進む中で、晴人が正常な時に再度たくさん話し合い、喧嘩し、納得し、時に涙し、笑い、そしてたどり着いたスイスだったと思うのです。
だからこそ、一切の後悔なく進んだだろう2人の選択を
「良い旅を」と見送りたい。
そして、先生の「伝える」気持ちに対しての弛まぬ努力、確かに受け取りました。凄く、凄く読んで良かった。
書ききって下さり、本当に、ありがとうございます。
いいね
75件
2024年9月20日
もう涙が止まらない…
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 友人の勧めで購読!
タイトル通りほんとにずっと、ずーーーっと泣いてました。
身体障害を扱う作品に対して、色々思うところはあるんです。もう泣かしに来てるなって作品もあるじゃないですか?コンテンツ化されるのはどうなのかなとか思っちゃうんです…。でも、車椅子の人の日常について知るにはとても良かったです。入りやすかったし、無理やり作られた山場みたいなのがなくて、日常のなかでお互いに思ってても言ってなかったことが積み重なってすれ違ったけど、お互いに好きで愛情があるのがわかるので良かった…。

車椅子で生活している晴人と、3年目ながら営業トップの晃。学生時代にいい仲になり、突然の事故で晴人が車椅子になったことがきっかけで一緒に住むことを提案、同棲して2年のカップルです。
事故をきっかけに人生の色んなことが変わっていった2人。どちらの気持ちもわかりすぎるくらいわかるので、もう涙が止まりませんでした。
晴人からすれば、自分がこんなに辛いのに晃にかけてる迷惑が気になってて、それを辛いと言わないのもまた辛くて。いつでも自分の手で終わらせられる選択肢を御守りのように持っているのも、悲しいけどわかる。
反対に、晃からすれば、甘えてもらえないこととかが辛くて、別れを切り出されたことも辛い。書類を見てしまい、自分との将来を考えてもらえていないことが辛い。
すれ違ってしまったけど、先輩の存在もまた有り難いよね。ちゃんと冷静になれる時間を作ってくれた。ナイスアシストです。
車椅子に対する、世間の目は優しいだけじゃないかもしれないけどやっぱり優しい人もいて、パートナーシップ制度がとれるようになったり、思ったよりも明るい未来を2人で歩んで行けているみたいで嬉しくなりまた涙が。
エピローグ。2人で一緒にあちこち出かけられたんだと思うと、またここで涙。最後の地がスイスということは、そういうこと?よね?
自分らしい人生を真っ当できた晴人は幸せだったと思うけど、残された晃はどんな思いだったんだろう。
他の方のレビューを見て、あぁ、認知症ってことなのかと認識できたのですが、それでまた泣きましたね。
生き方の多様性が選択できるようになりましたが、どんなことが幸せでどれを選ぶのかは本人たち次第なので、この2人はこの2人の幸せな人生を全うしたと思いたい。
素敵な作品をありがとうございました。
いいね
39件
2024年9月28日
何も言えない
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ もうすぐ読み終わるという時点で、こんなことレビューに書きたいなとかぼんやり考えていた。
それが最後の最後、6ページのエピローグを読んだことで、全てがひっくり返り頭が真っ白になってしまった。

当事者がそれを望むならとか、
パートナーもそれを尊重したのならとか、
スイスの例の団体が認めたのならとか、
何かそういうの全て書きたくない。ってことを書いておきたい。(読後すぐなもので支離滅裂ですみません)
人が1人死ぬって、当たり前だけどやっぱりとんでもない事なんだよ。

尊厳死について考えるとき、いつも最後まで答えを出せずに終わってしまう。
ALS患者の自◯幇助で逮捕された医師のニュースを見た時とか、がん末期患者の痛みを想像する時とか、ものすごく複雑な気持ちになる。
でももし家族が望んだら…まずは全力で止めてしまうだろう自分が想像できる。エゴだと言われようが当人に恨まれようが死なせるものかって思うとおもう。
でもその先は?やっぱり分からない。
だから当事者になるまで何も言えません。

この作品はBLジャンルのようですがそれに収まりませんね。
涙の跡も胸の痛みもしばらく消えそうにないですが読まなきゃよかったとは思っていません。

平凡な日々がどれほど幸せなことだったかを回想するハルトと共に泣き、同時に自分にも戒めました。
自分がそばにいたいからそうしているだけと、アキラは序盤から言っていたけど、その気持ちは嘘ではなかったと思います。
でも先輩の助言がそれを更に強めてくれたと思います。
「思い描いていた未来を諦めたことも事実」と口に出来たこと、1人の時間に昔のような旅をしたけど、思うのはハルトのことばかりだと気付いたこと。
この気付きはアキラにとってものすごく重要なことだったんじゃないかな。これに気付かないまま「ハルト好き好き」だけで一緒に居続けたとしたら、もしかしたらいつかどこかで心が迷子になったかも知れない。先輩すごく重要な役だったなと。

このままスイスに行かずエンドにもできたのにそうしなかった作家様。正直とても辛かったのですが、2人に刻まれた皺と触れ合う手に、長い間愛し愛された生活を送れていたのだと確信しました。
難しいテーマの作品を描ききって下さりありがとうございました。

(何も言えないと言いながら長々と…😓失礼しました)
いいね
24件
2025年3月27日
愛しいの答えに近いものをもらいました
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ SNSで回ってきた試し読みから出会いました。
最初はきっと事故で下半身不随になって、昔通り恋人と接することが難しくなっちゃったけど紆余曲折あって上手く収まりました!これからもラブラブ!みたいなよくあるBLのお話だと思いました。

でも、違いました。二度と失いたくないものに直面し、自分の夢を捨ててまで必死に尽くす晃と半身の機能が失われたことによって自分の尊厳の在り方と戦う晴人、そして同性が対象の恋愛の難しさや尽くし尽くされる関係の苦しさ…綺麗事だけでは描けない”人生“がそこにありました。

特に晴人の”普通に近い生活を送るために必要なこと“の描写がとてもリアルで思わず可哀想だと思ってしまう。でもその感情は晴人が一番向けられたくない感情で…言葉に尽くしがたいですが、健常者と障がい者での価値観の違いを自分も追体験した気分になりました。

この作品を通じて、私は”愛しい“が何か知った気がしました。この感情を私はあまりわからなくて…でもこの2人から教えてもらった気がします。お互いを阻む逆境(同性愛や障がい者への理解のない世間)があってもそれを乗り越えたいと思うことや自分がしたかったこと、行ってみたかったところに行っても自然と相手を想ってしまうこと、相手のために生きたいと思うこと…他にもたくさん。2人を難しいテーマで描き切ってくださった先生のおかげです。ありがとうございます。

最後のシーンについては、必要な場面だったと思いました。晴人が唯一の救いとしてずっと持っていたもの。それをおじいちゃん同士になるまで使わなかったことは、色んな壁と戦うことはあっても2人でそれまで幸せに生きてきたという証拠だと思いました。自然死もできるのに何故という気持ちはありましたが、それも晴人の”選択“なのだと。晃と人生の全てを楽しんだ、でもエッセイが書けないほど認知症が悪化してしまった。愛する人を忘れる自分になってしまう前に。そこで晃との人生が色褪せないことを”選んだ“のだと解釈しました。またそれも1つの愛の在り方なのかなと思いました。晃も一緒になのか、それとも晃はその後も晴人に見せたかった世界を回るのかがこちらの想像に任されている感じも良かったです。

この作品に出会えたことが私は幸せです。
素敵な作品をありがとうございました!
いいね
35件
2025年2月2日
とても優しい愛の話
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みの時点で分かってたけど泣いてしまいました〜事故前に体を重ねていた頃のことをもっと味わっておけばよかった、というモノローグにやられて購入しましたが買ってよかった〜とても素敵な愛の話です。
相手をお互いにとても思い合っているのに、抱える障害が大きく、後悔や迷いや葛藤がその思い合う気持ちに容赦なくのしかかる。一度離れることになるものの、攻めが今の受けとの生活を手放してまで諦めたことを追いかけたいとは思えない、と気付けたことがとても良かった。いつになってもいいからふたりで。色んなことを諦めたり先延ばししたり選択が変わることになっても、君がいない人生よりマシだってやつですね。大好き。
ハルトが安楽死の同意書を持つことで逆に生きることに希望を持つ、というのはなるほどなぁと思ってしまいました。いざとなれば苦しみから逃れられる、死を自分で選べる、だからまだ生きられる。ハルトの立場になったことはなくとも、十分にあり得ることのような気がします。深い…。
攻めからの愛が海よりも深く、ハルトを諦めるような揺れが一切無いのが見ていて安心感があってとても良かったです。BLである必要があるのか?という意見も見ましたがめちゃくちゃあるでしょうよ。同性だからこその制度上の障害やそれによる選択の迷い、決断の描写も多く、むしろこのふたりの話をつくる上で欠かせない部分だったのでは?と思います。身体障害者であり同性カップルであるという二重の少数派の立場を描いているからこその苦悩も多くリアルだと思いました。
個人的に最高だと思ったのがエピローグ!連れ添ったふたりがおじいちゃんになる姿まで見せてくれる作品はなかなかありません。あれから何十年も一緒に時を重ねたんだな、とか本当に最後まで愛し合ってそばにいるんだな、と思えるから私はとても好きな描写なんですが…なので見れてとても嬉しかったです。

追記
のん気におじいちゃんの姿まで見れて嬉しかった!なんてレビュー投稿した後に他の方のレビューを見ていて気付きました、最後の国がスイスだと…単純に認知症が進んできてるから元気なうちに海外へ的なハッピーエンドなんだと思っていたら…そうか、だからふたりの横顔がなんだか少し…そして「準備はいいか?」ってそういう意味………また泣いてしまいます。
いいね
5件
2026年2月26日

最新のレビュー

生きること、そして死ぬ事
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初の1ページからの不穏。
人生が一変してしまった晴人。
そんな晴人の恋人である晃。
この作品はただ愛し合う2人の生涯のお話。

本当に誰にでも起こり得る事故や病気。
その時、絶望感や喪失感で希望を失い
生きる事を辞めたくなる事もあるでしょう。
晴人の変わってしまった目線や生活、
戻れない日々を思い出す描写があるたび
胸が締め付けられます。
恋人の晃は明るく前向きで、晴人の支え。
しかし晴人の生きる糧は「尊厳死」という
お守りなのです。

晴人は自分のせいで夢を諦めた晃に対して
罪悪感を持っています。
自分はお荷物だと感じているでしょう。
でも全然違った。
晃の夢は、晴人が居てこそ完成するのです。
共通の友人である芝先輩のアドバイスも素敵です。
晴人は「自分のせい」と苦しんできたけど
「事故のせい」。その通りなんですよ。
たまたま事故に遭ってしまったのです。
旅に晴人を連れて行く…という選択肢を晃に
与えてくれてありがとう。
最後、年老いた2人が沢山の国を巡ったであろう
記録があり、夢を叶えたんだと思いました。
晴人の「準備はいいか?」との言葉は
きっと悲しい意味合いなのだと思う。
でも若くして事故に遭い、絶望感の中でも
何とか一生懸命、愛する晃と生きてくれた晴人。
死ぬ時くらい自分で選びたいよね。
尊厳死に関しては日本にもあればいいと思っています。
苦しみ抜いて、生き地獄のような日々を過ごして
死ぬのは美学でも何でもありません。

この作品の帯にある
「大好きな人と一緒に生きるということ」
この言葉は凄く難しいテーマだと思います。
大好きな人であっても、その人の身体や精神面の変化、
環境の変化、自分の変化、人生には沢山の試練があり、
乗り越えられなければ一緒に生きる事は出来ません。
いいね
1件
2026年5月11日

書店員・編集者などオススメレビューをピックアップ!

一緒に生きていきたい
営業:ラッキーボーイ(シーモアスタッフ)
白野ほなみ先生が描く究極の愛の物語。交通事故以来、車椅子生活の作家・晴人は恋人の晃と同棲中。一見ほのぼのとした日常だけど、愛ゆえに別れたいと考える晴人の傍にいたい晃。愛し合っているのにすれ違う二人が切なく胸が締め付けられます。ラストでは悩み抜いた末に彼らが出した“答え”に涙が止まりません!

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