穏やかな話です。
主人公がする冒険は、目の前の素材をいかに美味しい料理に変えるか、という冒険で、クセばかりの素材を悪戦苦闘して食べられる食材に変えていく。その工程も、魔法を使うわけでもない、チートな知識があるわけでもない、ただただ地道に考えつく調理方法を試していくだけ。
なんだか昔の日本人が、周りの野草や魚をどうすれば食べられる食材に変えていったのか、その努力を見ているような気持ちになる漫画です。
ファンタジーらしく、面白い素材が様々出てきますが、有名作品のようなモンスター肉の調理ではなく、迷宮に生えている植物や転がっている実なんかを使う、という視点が面白かったです。
また、巻き込まれ系主人公の腕力の弱さが現実的で、酒場の客の荒っぽさや主人公との関係性なんかが生々しくて、堅実な世界観をきずいています。
リアルさを感じる世界観だけれど、話自体は心温まる人情系の話なので、ホッコリしたい時にお薦めします。