ネタバレ・感想ありさようなら女達のレビュー

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懐かしい作品に
ネタバレ
2025年1月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作と他に短編が4編収録されている。館林毬は。漫画家を目指す女子高生。心臓の悪い母親と、医者の父親と暮らしていて、少し前に母親と同じく心臓が悪かった兄を亡くしている。父親が息子のこともあり、漫画を描くのに熱中する余り睡眠時間を削る娘を心配して、毬が応募しようとしている漫画コンテストで第一席をとらないと、漫画家になることを認めないと言ってきて……。毬と父親の闘いが始まった。
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星評価は『七月七日に』に
ネタバレ
2023年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 336ページ。
本の約半分が表題作、プラス読切4作入り。
読切の『七月七日に』が良かったです。第二次大戦中の日本の田舎、13歳の少女と血のつながらない母の話。母が大好きな主人公、どこか謎めいた母親。母の再婚話や主人公の淡い恋、田舎の夏の景色の昼の光と夜の闇とに重なって、美しく切ない話でした。母にとって、主人公との日々は自らに魔法をかけた甘美なものであると同時におそろしくつらいものでもあったのかなと思います。
視点が子供なので、細かいこととか色々わからないふんわりした状態なのも、合っていたと思います。
〜〜〜〜〜
・表題作 漫画家を目指す少女の、友情に恋に悲劇に全部盛りで上手くいく、少女漫画らしい少女漫画。
・『おりしもそのときチャイコフスキーが』大金持ちの遺児である少女が主人公。一目惚れしたと恋人を連れてきたことで動く、演劇仲間達の恋模様。幼い日の気持ちのすれ違いが寂しい。
・『いたい棘いたくない棘』主人公は少年、幼馴染のガキ大将との再会と密かな恋心……が主軸だと思うんですが、主人公の姉の方に気持ちが持っていかれました。そして、姉に荊の冠を被せたあの言葉がどんな事情でも私は許せないし、天使の姿でキレイっぽく現れた二階級特進ぶりが腹立つ。捻くれ者なので。
・『シンジラレネーション』高校生男子、飛び降りようとした少女を助けて始まる話。死ぬのを止めたのだからおもしろいことを教えろ、と言われて振り回される様子が良い。妹の話が入っているのが少しゴタつく印象。
少女は日々闘っている!
2022年10月24日
一生懸命に何かに抗って生きている少女。辛く切なく苦しい思いを抱えて、それでも精一杯明るくふるまおうとする。その姿に勇気づけられたり、なぐさめられたり。ずっと昔から大島弓子先生の描く少女が大好きだった。
七月七日に
2022年1月15日
この作品の私のツボで、随分昔の作品ですが数年ごとに読み返し、再読するたびに色んなことを考えてしまいます。短いですがこれ以上付け加えることがない作品だと思います。大島弓子は天才です。
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作家名: 大島弓子
ジャンル: 少女マンガ 恋愛 / ラブコメ
出版社: 白泉社
雑誌: 白泉社文庫