ネタバレ・感想あり銀の雫の降る都のレビュー

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泣いた
ネタバレ
2025年2月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2013年の作品とは知りつつ、美人受けのファンタジーものを探して検索する中で気になったので読みました。
すんばらしい作品でした…。
SF的な世界観の中で、家柄はいいものの持病を抱える受けと、発展していない国生まれで剣士として大成していく攻めの、主従ものです。
正直に言うと設定的にはよくあると言うか、拾った子供がなつきすぎる、というような話ではあると思うのですが…そんじょそこらのよくある話とは違います。
攻めの非常に献身的でありながら、主人である受けを常に尊重する愛とか…そもそも愛すら分からない受けが、事件や日常を乗り越えて愛を知っていく様が、穏やかながらも非常に丁寧に描かれています。また最後が本当に泣ける。純愛過ぎて、そして再会した2人に心が震えました。

個人的にはSF設定も好きじゃないですし、死ネタは更に地雷です。しかしそれでも読めてしまう上にその物語の美しさに感動すらしました。
かわい有美子先生の作品は実は昔に読んだことがあり、その時も圧倒的な背景描写や受け攻めが心を通わせていく様の繊細な文章力には圧巻でしたが…やはり長年商業作家をされてる方の文章の読みやすさや表現力はさすがと言わざるを得ません。

また他の作品も読んでみようと思いますが、暫くはこの作品の余韻に浸りたいと思います。
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未来へ続けるストーリー
ネタバレ
2024年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 訳ありの美しい執政官が拾った少年は真っ直ぐ、大きな大人になりました。段々と、知る執政官の孤独な生き方と真摯な姿勢。護衛官として尽くす、何も欲しがらない献身が眩しい。穏やかに過ぎる日々が描かれています。愛されることを知らなかった執政官がゆっくりと、心を傾けていく様がなんとも言えません。静かな愛。葛西リカコ先生のイラストがカバーだけなのが、とっても惜しい…。
優しくて儚くて、無垢だ
ネタバレ
2023年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 年下一途な剣士攻め、儚くて美しい辺境伯受け。表紙の雰囲気ドンピシャです。受けが身体弱いので、わんこ攻めとは優しく丁寧に心と体が触れ合います。癒やされる。そんで海とか風とか、風景描写も素晴らしい。かわい先生のファンタジー最高です。
風景描写が素敵
2023年5月27日
情景が浮かぶような素敵な文章です。

カップル二人の関係性も、穏やかに静かに染み入るように変わっていき、まるで映画のようでした。
青藍の海と白銀色の城郭と純愛と
ネタバレ
2023年4月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 葛西リカコ先生の挿絵を見た瞬間、驚愕しました。こんなにも美しく繊細な挿絵を見たことがなかったからです。小説を読んで、物語と挿絵が織りなす世界観に静謐な思いで浸ることができました。
十年もの間ひたすらに人を思い慕い、その果てに絆された思い人からの愛に静かに喜ぶものの、二人に残された時間は残り少なくなっていたのです。
余りにも短い甘いひと時の思い出の日々の中で、死した後再びクローンとして甦ることを決めたカレルの死と再生がこの物語の最終章になっています。
カレルは少年期のユーリスに教養と物質的な安定を与え、ユーリスは自らの素養で肉体的にも精神的にも安定した青年期を迎えます。
闘技会で優勝したユーリスが優勝賞金でカレルに贈ったネトレアの海の色のアレキサンドライトの美麗な指輪。
白い馬にカレルを乗せて行った城下の市場で手に入れた瑠璃色の小鳥と白銀色の鳥籠。
私にとって、この小説は、珠玉の作品になりました。
星10個つけたい……
ネタバレ
2020年11月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ ファンタジーBLの中で一番好きです!!死ネタは嫌いなのですがクローン胚があってよかった……物語的にはあのまま終わった方が良かったのかもなんて思うこともありますがハッピーエンドしか受けつけない体なので精神衛生上こちらの終わり方でホッとしました(笑)カレルとユーリスの過ごしてきた、少しずつ想いを育んだ10年がとてつもなく愛しかったです。。幼い頃から遺伝子の瑕疵で公爵家から正当な扱いを受けられず愛されることを知らなかったカレルがユーリスの向けてくる愛情と思慕に戸惑い、次第に受け入れていく様子が読んでいて幸せでした。最後に記憶が戻って、またあのぎこちないながらも温かい笑みをユーリスに向けてくれて良かったです。これからも二人はプラトニックな関係なのかなと思います。でも身体で繋がらなくても精神でお互いを愛し、繋がっている。そんな愛もアリだなと思いました。。久々感動した〜。。。
どっぷり浸ってしまいました..
2017年10月27日
SFは馴染みがあまりないので、読む時に身構えてしまうのですが、この作品は気づかないうちに"どっぷり状態"でした。ふたりの間に知らず識らず生まれた深い愛にうっとり..静けさが本当に素敵..。
静かすぎる
2022年11月21日
淡々と物語が進んでいって、2人のやり取りも淡々としているもんだから、夢中になって読むって言うのとは違うし、最後も納得いかない人も居るのかな〜とも思うんだけど、でも私にとっては凄く読後感が良かったです。
攻めの一途すぎるくらい一途な感じが好きでした。
SF
2022年3月18日
世界の半分→上海の次に読みました。左記は基本的な文体が過去形に統一されていて静かな雰囲気なのですが、こちらは現在形と入り混じっており風景描写も少なく、美しさが減っていて、少し残念でした(贅沢になり過ぎですね…)。
とは言え、読み進むに連れ明かされていく謎と結末は十分面白かったです。泣きました。
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じっくりと読める本です。
ネタバレ
2019年12月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 情景や状況がよく書かれているのでじっくり読みたい人には良いと思います。カレルを想うユーリスの気持ちを推し量りながら読めました。クローン胚での再生についてはどうなのかなぁという気がしないでも無いですが それも一つの愛の形ですね。
切ないけれど、とても愛しい。
ネタバレ
2018年11月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ エッチは少ないですが、世界観がきっちりしていて引き込まれました。
切ないけれど、ハッピーエンドで終わってくれたので、読み終わった後は爽やかです。
優しく美しいファンタジー
2020年11月26日
SF設定のファンタジーですが、しっとりとした優しい物語です。かなりの年の差あり、人種も違う二人の思い合う姿が素敵でした。ユーリスが強くひたむきな男でとても良かった。ただいかんせん2人が控えめすぎて、全体的に淡々としているのでいまいち盛り上がりに欠けました。ここすごくいいところと期待したシーンがいくつかありましたがふわっと流されてて物足りなかった。
締め方も自分的にはハッピーエンドだと思ったので満足ですが、ここももう少し感動的にできたと思うのになぁとちょっと残念でした。
海の描写は素敵だったし、雰囲気もとても良かったのですけどね。
静かで深い海のような愛
2015年11月5日
物語のカラーは全体的に青です。
静かで、深くて、ゆっくりと激しいまさに海のような愛情でした。
なので、激しいのが好みの人には物足りないかも。ラストも賛否別れると思います。
私は余り、スッとは受け入れられなかったですね…
主従関係が明確なのに、主人にたいして了解しました。と答える辺りも、ん?と違和感があるというか、雰囲気はいいのに、ちょいちょい自分の中でひっかかるものがあったので、ちょい評価が厳しめです。
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超歳の差の年下攻め
2016年9月10日
かなり年上ででも見た目が若い主が受けでファンタジーって面白そうだなと思って購入。
残念ながら文章が合わなかった。
台詞が多くても萎えますが、台詞ですませばいいことまで地の文で説明されるのも萎えますね…。

〜だった。〜である。〜していた。みたいな文章が都度改行しながら続いたりしていて、一度気になってしまうともうだめでした…残念。

ただクライマックスのところは涙もろいのでうるっときました。クローンのところはご都合主義かな、と思うもののハッピーエンド派なので良かったです。
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