どんなに愛し合う仲でも、親しい仲でも、きちんと話をし、相手の気持ちを思いやることが大切だとつくづく思うお話でした。
まだ学生だった幼いヒロイン、そして、自分のことでいっぱいいっぱいで、きちんと話し合うことも、確認することも出来ないほど余裕のなかった年齢だけは大人だったヒーロー。
そして、相手の気持ちを思いやり、寄り添いながら、共に困難に立ち向かうことを思い付けないヒーローは、元サヤ後に、身勝手で一方的な守るという手段を陰ながらとり、再び、ヒロインをどん底に突き落とします。読んでて、辛かったのは、ヒーローは年齢の割には思考や精神が大人ではなくて、そんな身勝手さ、幼さがヒロインを幾度も傷つけ続けることです。そんなヒーローに幾度も傷つけられながらも、愛し続けるヒロインって、一歩間違えたら、不幸のどん底女になりそうな、惚れた男には逆らえない弱さがあって、涙にくれるシーンの度に、いつになったら、いざというときには、惚れた男すら捨てる強さを持つのだろうかと思いました。
年齢的には、精神や思考が足りないヒーローと、弱いヒロインのカップルでしたね。
二人は今後は少しは大人になって成熟していくのでしょうか。互いに幾度も傷付くのは、どっちもどっちで自業自得なカップルでした。