ネタバレ・感想ありさみしさのレシピのレビュー

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さみしさを重ね合わせる
2025年4月14日
美しい情景描写、細やかな心情の綴り方、深みのある人物造形・・どれをとっても一流の作家さんですね。BLにこんな作品があることがうれしいです。キャラたちの口調はみんな軽くてアップテンポにストーリーが進みますが、ずっと静かなさみしさが背景に流れています。人って、生きていくって、さみしいことだったんだ、でもそれでいいんだ、と気付かされます。今の世の中はあまりにも幸せにならなければいけない、勝たなければならないという押せ押せの風潮が強くて、生きているだけで疲れるときがありますが、誰に向かって幸せをアピールしてたんだろうとはっとさせられました。別に周りに自分の幸せを認めてもらわなくてもいいんだよな・・と。慈雨と知明のふざけてるようなやり取りの中に見えるさみしさが、じんわりきます。幸せじゃない自分でも許せそうな、温かい物語でした。
良かった
2024年12月5日
温かい、お腹が空いてくる、良いお話だった
知明くんの懐が深すぎる…慈雨さん彼に出会えて本当に良かったね
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10年書籍発売、さみしさを背負って生きてく
2024年10月20日
BL小説。電子書籍が17年発売なので、最近の作品かと思ってたら、紙書籍の発行が2010年でしたね。男女問わずひとがひとを求めるさみしく純粋な気持ちと裏切って裏切られて忘れられない過去が重なる人間模様のお話。
一般小説で直木賞受賞したミチ先生は、やっぱり別格だわ〜流れるように綺麗な情景描写と共に、狡い人間そのものが書かれていて、派手な展開はなくともそれぞれ過去とさみしさを背負って生きてく、静かに心に響く作品はさすがというしかない。少し昔のタイプのBL小説って、24年現在では地味な文芸作品で売り上げ見込めないととられて、なかなか出版されないのではないかと危惧してしまう。。私はこういう作品大好きなんです。。
番外編4本が別売り単行本のassort mix に収録されてます。ミチ先生って、短編ほんとお上手なんですよね〜。登場人物たちのその後の日常を切り取ってちゃんとオチをつけるの。
作者買い
2024年8月29日
読みながら色々考えてしまうお話でした。
甘さだけを求めて読むと物足りないかもしれません。
登場人物みんなの気持ちを想像して、読んでいるこちらもなんだか寂しい気持ちになってしまったけれど、終わり方に余韻があったのでそこも含めて良かったです。
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読み応えがありました
2024年8月14日
疎遠だった親族の死を知ることから始まる作品でした。性的指向にまつわることだけではなく、居場所がなかった家族との関係性。雨や寂しさなど湿度を感じました。言っても仕方ないことですが、元カノが奪ったお金は返してもらった方がよかったと思う。
読み応えあり、大人な作品、
ネタバレ
2023年9月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ これはストーリーを重視する方ならぜひおすすめです。
人間の弱さ脆さ、ずるさが書かれているので時に胸が痛くなりました。とても読み応えありで、生き方が不器用な慈雨と叔母に涙無しでは読めませんでした。慈雨の元カレと叔母の元カノは現実を冷静に見ての決断し前に進み、残された2人はお互い無くした愛にまだ生きている。ほんとに不器用なんですよ、そこに知明が生活を通じて優しくすることで呪縛というか優しい愛が生まれるかんじです。
最後まで読むと、なるほどと分かる事もあるのでとてもこころに残る作品でした。大人な作品でした。
もっと若い時読んでいたらもっと怒りが出てたかもしれない、とにかく知明が天使です。知明によって浄化される作品でした。知明と慈雨お幸せに!
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切ないー
2023年1月18日
一穂先生の作品は物語後半からのパズルのピースがはまっていく感覚がたまらなく好きなのです!!
こちらもとても好きでした。

二人ともどこか切なげで、はやくくっつけー!!と思いながら読みました。
二人の距離感にきゅんとしながら読みました!
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カタルシスがすごい
2022年5月4日
痛みが何かを知ってる方の著書にはいつも本当に救われます。
痛さや苦しさや色んな事に対するままならなさや、それでもどうしても救われる事を買い願う心とか。
痛さを抱えた人たちが安全で守られた場所に辿り着けるこの作品が私は大好きです
じっくり読めました
ネタバレ
2019年11月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 叔母が亡くなったことを一年経ってから知らされた知明と 叔母の夫慈雨との出会いから その後同居していく中で 叔母の実華子と慈雨が何故結婚したのかは なんとなく読み進めていく途中で気づきました。慈雨の不器用さが可愛く口は悪いけれど傷心者な所など 心情がよくわかりました。
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雨と寂しさが印象的
2018年6月16日
世の中の大多数が求める幸福と、それとは違う幸せや人生が描かれていて、家族との確執など孤独感や寂しさがヒタヒタと伝わってくる綴られかたに読んでいて涙です。電話を取ったのが始まりというのが素敵でした。その後SS二本付き。
幸せになって…。
2017年6月16日
イラストが北上れんさんでびっくり!いやぁ…綺麗でした~!けっこう重い内容をさらりと書いている一穂さんはやっぱり凄いなーと思った…。全体の流れとしては寂しい雰囲気…なのに何だか優しくていとおしい…。これから二人で幸せになってほしいなと思いました…!
凝った
2024年8月14日
設定でした。二重三重に包まれた疑問の皮を一枚一枚剥いていくような感じで面白かったです。ややこしい人達の哀しく切ない想いや悪いとも言い切れない裏切りや、裏切られてもなお嫌いにはなれない深い愛情など、登場人物が大切にしているものを一つ一つ確かめるようなストーリーでした。惜しむらくはアシスタントだった知明の仕事がどうなったのか、最後全く書かれてないところ。皐月とのその後もそうだし、ちゃんと独立して仕事するところまで書いてほしかったな。この方の作品はそういうのが多すぎる。読者の想像にお任せします、なのかもしれないけど最後の詰めが甘いと感じる。締まらない感じで読みたいその後がなく、ここで終わり?と結構な頻度で思うし、逆に最後の章いらなかったな、と思うことも。さらっと日常のシーンを書く「あとがきにかえて」よりもそういうところしっかりしてほしい。
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面白かったけど
2022年12月17日
作者買いです。一穂先生の作品なので、面白かったのですが、余り現実感のあるお話ではなく、他の作品みたいに感情移入しづらいところがありました。
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作者買い
2022年9月13日
叔母の死から始まるシリアスな内容で伏線などもあり、物悲しさがじわりじわりときて重めではありますが優しいお話でした。ただ、いい話ですが雄みが足りない攻めでBLとしてはあっさりしていてちょっと物足りなかったかな。
ハズレなし
2021年8月1日
一穂先生の大ファンです。新聞社シリーズ、テレビ局シリーズ、林檎?シリーズ次々読んで、単品に手を伸ばしたところです。人間の心の機微の描写、使われている言葉が美しくてため息が出ます。語り口は知明ですが、「普通」じゃないことに苦しみ、でも確かにそこで愛を知って、そして傷ついてしまった2つのカップルのお話でもありました。翻訳家の慈雨の台詞が秀逸です(普段口汚い分余計に…)。
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ダメ大人受け
2018年9月14日
受けに振り回される攻め、好きなんだけど攻め視点だとちょっと…。こういう好みって、BLを楽しみたいときはありなんだけど、小説を楽しみたいときはだめなのかな。好みを蹴散らして、引き込んでくれる小説としての力強さはあまり感じなかった…。
あとがきにかえて
2018年1月25日
作者さんの作品には高確率で載っているその後の二人の話。本編を読み終わってちょっぴり寂しくなっている所に、クスリと笑えるこの小話が好きです。今回も二人の性格が短い文章で伺える面白い会話でした。
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思いの外キツいお話しでした
ネタバレ
2025年3月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 同性愛者であるってことで人はそんなにも辛い思いをしなくてはならないなんて実に不条理な現実がここにはありました。華やかなで美しい伯母さん、それが彼女の罪と言うなら、その罰は随分と非情なものです。思春期の彼女が家族から受けた仕打ちに心が痛みます。変質者に言い寄られるよりもそちらの方がどんなに彼女を傷付けたことでしょう。両親からの愛情を感じることなく育った攻めとこの家族は何処か歪んでますが、それが物語の中で少々ディフォルメされ過ぎたように思います。

受けの両親も愛情はあるにしてもあまりにも無神経。同性愛者で結婚もしないし子供も持たない可哀想な人間だから家を譲るって、もう息子のことは理解する気などありませんと断言する行為で、これもまた酷いものです。

攻めが仕事でパリに行き、それを受けがサプライズで追って行くってあれは話しの流れから考えても唐突過ぎたように感じます。

受けの元カレ、実にいけすかない野郎でこのキャラはお見事でした。このいけすかない野郎が攻めに向かって君は受けのタイプじゃないと言ったのはノンケの攻めを安心させる為ではなく、牽制だと言うのは間違いないでしょう。

『愛情と未練と執着の線引き』興味深い言葉ではありますが私には理解出来ないです。別れるには理由がある、とそれが全てではと思うので。
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少しモヤモヤが残る
ネタバレ
2023年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノンケ攻めと年上受けのお話でした。受けが攻めを追ってフランスに来てしまったり、攻めが好きなんだということはわかりますが、受けからの甘さが私には足りなかったです。あと、元彼が何かにつけて出てくる所にモヤモヤしました。子供が欲しいからと言って別れた元カレと今でも親友のように仲がよく、酔っぱらってキスしようとしてしまうぐらいまだ好き??なの??元カレもどのような心境なのか、よくわかりませんでした。
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ありがちな展開だったけど
2022年1月9日
この作者様が書く文章は唯一無二なんじゃないかと思う。そういった点でストーリー自体がありきたりでも楽しめました。
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思ったよりは…
ネタバレ
2018年10月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 普通でした。offyougoがすごく良かったので、ちょっと期待し過ぎたかもです。最初の掴みは不思議でワクワク度が高かったんですが、酔って元カレと間違う、から攻めが意識してイライラ…はよくあるパターンで少々ガッカリ。色々伏線はあったものの、直接関係ないっちゃないので、なるほど…という感じでした。
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作家名: 一穂ミチ / 北上れん
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 新書館