ティルダとカーライルの想いのすれ違い。嫁いだ日から6年後まで一度も顔を合わせることなく暮らし、ティルダはその間愛人や家臣たちから壮絶ないじめに遭う。それにも気づかないカーライル。まだ12歳と幼くまた敵国からの花嫁と虐げられて、王妃という立場も無視され見向きも気にもかけられず6年。その過ごした6年の間に培った自分なりのプライド。賢く判断力も人を見る目もあるティルダに再会したカーライルはより惹かれていく。そう、ティルダに会わないようにしていた理由は、幼いティルダに一目惚れし欲情してしまった己を律するため。その幼いティルダもカーライルに一目惚れしていた。けどその後の仕打ちにその思いをしたこそさえ後悔するという切なさ。2人を取り巻く周りもなかなかにやかましく、お互いの気持ちが交わることが難しい。歩み寄ろうとするカーライル。男と女は情を交わすと心も絆される。と自分が遣わしたカーライルの愛人から教えられたティルダはその心を頑なに拒む。それも自分なりのプライド。
しっかりとした壮大なストーリー。生半可なラノベではないです。ヒーローがこれからどのようにヒロインの心を開いていくのか。そして、この国をまとめていかれるのか。一気に読めます!