ネタバレ・感想ありギフテッド~狼先生は恋をあきらめない~のレビュー

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「普通」ということの暴力
2024年12月9日
表紙のイラストから、かわいくて気楽に読める獣人のお話だと思って読み進めたら、とってもシリアスな展開でびっくりしました。自分がゲイだということで苦しんでいる哲平と、先天性獣化症という病気で苦しんでいる祭とが出会い、互いに互いの苦しみを理解しようとし、でも違う人間だから理解しきれずにさらに苦しむ・・というスパイラルに陥り、もがく姿が切なかったです。「みんな違ってみんないいじゃん」という単純な話ではなく、アンコンシャスバイアスを含めた人間の持つ「違う」ことに対する排除の意識を丁寧にストーリーに落とし込んでいます。祭の最大の味方である母親も、祭が男を好きになったと知った瞬間に「それはダメ」という意識を全面に出します。「哲平に出会えたから俺はこの病気でよかった」などというきれいな話のもっていき方はせず、「俺は普通に生まれたかったよ」と本音を吐露するシーンが胸に迫りました。「普通」であること、大多数であることは時に激しい暴力となってマイノリティを傷つけます。強さを身に付けることでしか生きられない現実世界を考えさせられるストーリーでした。
良かった!
2023年11月18日
とても素敵なお話でした。
主人公達や家族が、色んな事に立ち向かっている姿に泣いてしまいました。
読み終わってとても幸せな気持ちになりました。
イラストも素敵でした
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とても良かったです◎
ネタバレ
2023年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 想像よりシリアスな感じでしたがとっても良かったです◎拾われた猫ちゃんたちが可愛い◎攻め視点のストーリー重視の展開で、Hは最後までなし。SSで弟視点と受け視点のお話があったのが良かったです◎
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優しさで溢れている。
2023年5月1日
コンプレックスは誰しもあるし
もちろんわたしもたくさんあって どうしようもなくなる時がある。
そんな辛くなるときには
またこの本を手に取って読み返そうとおもいます。
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泣いた
ネタバレ
2023年2月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ “獣化症”という病気の患者として獣人が生まれる世界線のお話。獣人である祭の葛藤、苦悩と、周囲からの好奇の目や偏見等、ところどころしんどいシーンもあって泣いてしまいました。でも祭の母、弟の楽、就職先の塾長等、いい人にも恵まれていて本当によかった。哲平の両親も悪い人じゃなくてよかったです。楽視点のお話もよかったな~。楽が本当にいい子でね…。ほろりとしました。祭の大学の友人、森川と村瀬について、ふたりが祭のことを気の置けない真の友人だと思うようになったことを表す為の描写だとは思うんですが、鞄やポケットを漁って飴や財布を勝手に探るのはいくらなんでもドン引きでした。
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塾長の言葉が秀逸!貴女に惚れた♪
2023年2月2日
わぁ♪なんて優しくて素敵な作品なんだろう( ´-`)
沢山の人に是非読んで欲しい!

獣化症という先天性の病をもつマツリさんと、ある理由のために高校を中退し引きこもりの哲平のお話。2人とも「普通」とは違うという理由で、他人からのあからさまな態度や無意識の悪意?に長い間傷つけられてきた苦しみを持ってた。だからこそ、2人の会話はとても優しくて、暖かい。慎重に言葉を選んでるのが、とても印象的でした(^^)
この作品は、ドラマチックに波がある訳じゃないんです。だけど、日常の人との関わりの中で、小さな喜びであったり、少しの悲しさや寂しさであったり、少しの怒りであったり…その少しずつで毎日が作られ、人の心は作られていくんだと改めて気付かされました。
☆「欠点は短所ではなく個性であり、その人しか持っていないギフト」
この言葉、最高に響きました(>ω<。)
こんな塾長がいる塾、是非入りたい!
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個性を抱えている二人
ネタバレ
2022年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「先天性獣化症」で狼のような姿の大学生が、恋愛対象が同性なのが原因で高校を中退し、家庭教師と教え子という関係で出会い、お互い偏見なく接する関係が生きづらさを感じている者へのギフトだったと思います。
症状がなければ現実的な設定なので、獣人が苦手な人、初読みの人も読みやすいと思います。
「ギフテット」とても素敵な表現ですね。タイトルに惹かれて読みましたが良かったです。(241ページ)
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普通からはみ出した二人の克服成長譚◎
ネタバレ
2022年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ (BL小説)
初読み作家さんのデビュー作。
読み応えある話でとても面白かったです。
掛け合いが楽しい会話にハッと気付かされる事が多くて、
笠井さんの描かれるイケメンとモフモフにはウットリ(笑)


原因不明の奇病「先天性獣化症」の為、狼人間の容姿で生まれ好奇の目に晒されてきた青年が、彼の母親の上司の息子である引きこもり少年と出逢う始まり〜。


家庭教師・教え子モノ。
大学生祭(21)×高校中退の引きこもり哲平(16)の話。


初対面の祭を珍獣扱いしなかった哲平。
共に〈普通〉からはみ出した似たようなコンプレックスを抱く二人が、一緒に過ごす中で分かり合える喜びを感じ、言葉を選びながら探るようにジレジレと自然に距離を縮めていく過程が丁寧に描写されていてとても好き◎
真っ直ぐな心根の中の卑屈さもリアル◎

祭と同じだけ苦労や覚悟をして来たお母さんの葛藤や応援が素敵で、その二人を見て育った反抗期で口が悪い弟楽がイイ男◎
塾長の言葉の数々もイイ◎
愛を知り克服できた二人のバリバリ社会人編も是非読んでみたい。絶対カッコいい(笑)
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深い
2022年4月22日
獣化症の攻めと、セクシュアリティで悩む受けとのお話です。題名の基になってるギフトってこんな意味なのかぁと感心しました。全て神様からのギフト。深いです。
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誰もがギフテッド。
ネタバレ
2022年2月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ その(人間以上の)能力や(人間にない)モフモフ感など、獣人であることが魅力的なファンタジーが多い中、一味違う獣人作品です。

現代の人間社会で獣人というマイノリティとして産まれてきたことによる劣等感。
外見にしっかり現れる「病気」は隠すこともできず、感じ続けてきたであろうものの大きさに胸が痛くなりました。
人から向けられる言動にとても敏感で、でも折り合いをつけ諦めることを覚えていく...
そんな祭の気持ちを一番理解してくれる、こちらもゲイであるがゆえに辛い思いをしてきた哲平に出会えて本当によかった。
先天性獣化症の祭とゲイの哲平、繊細な2人の優しい歩み寄りでした。

それはギフトであり、そして私たちの誰もがギフテッドであると教えてくれた塾長GJ!

彼らを愛する家族と、ほんの少しの友人と。
まだ若い2人がこれから出会うだろう人々にも「個性」として受け入れられ、幸せに居続けられますように。

言葉選びや心情描写の丁寧さ、美しい文章も大変素晴らしかったです。
(2021年2月/225p)
とても良かったです
ネタバレ
2022年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 獣人化症という生まれつき狼の姿の祭と高校中退した哲平、BLと言う枠を超えて、二人のコンプレックスや家族、友達など人との関わりが描かれていて、とても深いけれど、重くなく読める作品でした。祭は姿は狼なだけで人間なのに、周りの偏見に常にさらされて生きていて、そこから諦め癖がついている、哲平も同じように人から偏見の目で見られ傷つけられて引きこもりになっている、そんな二人にとても共感できました。
ギフテッドの意味が、あたたかい
2021年12月18日
いわゆる、獣人が謳歌するのではなく、ごくごく現代社会に獣化症という病気で産まれた祭と、ゲイとして産まれた哲平です。コンプレックスは、自分がそれをどう捉えるか、他人から見たら、他人と比べたら違ってるから、と捉える対象と思います。とても、互いが家族に恵まれ、他人を傷つけるのではなく、自分が諦める癖がついてしまったけれど、時間と言葉をかけながら、パートナーとして、そして、自分たちのコンプレックスをギフトととして強みにしていく過程が、優しい文章で感動しました。ふと、今の自分の生活の周りでも起こっているんじゃないかな?という、現実感が、一番、他の獣人BLと違い、ファンタジーになってないのが、良かったです。
読み応えありました
2021年12月11日
獣人化症という狼の姿の祭の苦悩と 同性愛者という哲平のどうしようもない立場が 互いに歩み寄りを困難にしているのがせつなかったです。
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丁寧に作られた話でした。
2021年4月24日
少しずつ紐解くように描かれていて、早く読み進めたくなるようなお話しでした。
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良作でした!
2021年4月18日
試し読みの段階で「これは面白そう!」と思いましたが、想像以上に良い作品でした。設定自体はファンタジーなのに、登場人物が抱えるそれぞれの葛藤が日常としてリアルに綴られています。更にBLとしても無理がない!力量のある作家さんが出てきたなぁと、今後の作品も期待しています。
素敵なイラストに惹かれて
2021年4月6日
ジャケ買いですが思いがけない良作で、レビューしたくなりました。狼の先生と繊細な思春期の教え子の気持ちが丁寧に描かれてます。小説のなかで、タイトルにもなっているギフテッドの説明されるくだりが素敵でした。
切なかった
2021年3月29日
おもしろいだけでなく、読みながら色々と考えさせられる話でした。主人公の強さと弱さの不安定さがせつなく、共感し、登場人物みんなにエールをおくりたくなるような作品でした。
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面白かった
2021年3月27日
祭と哲平どちらも生まれ持った物に悩み苦しみながら生きている。そんな2人がどうなっていくのか、祭の気持ちが哲平に伝わり叶うのかヤキモキしながら読みました。
祭の友達に対する思いや家族に対する思いが細かに書かれていて、とても考えさせられました。
読み応えがあるお話で良かったです。
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これはよかった
2021年3月4日
読後よかったときにのみレビューと勝手ながら自分に決めております😊デビュー作とのことですが、すばらしい筆力に感心しました😄主人公の祭の、友人との関係、家族との関係、そして社会との関わり方、その心の動きを自分のいままでの経験と重ねながら拝読しました。初めは笠井あゆみ先生のイラスト買いでしたが、次作も必ず買います。
コンプレックスを
ネタバレ
2024年10月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 強みにかえて。
獣人症の祭は、繁殖能力もなく、悪気ない差別もやんわりと流していて、切なかった。
そんな祭をそのままみてくれる家庭教師先の生徒の哲平。彼も自分の性的嗜好で傷つけられたことがあるだけに、互いに思いやれて、一緒にいることが自然で楽しいのがわかります。
普通になりたいかと問われるけど、普通はあくまでもその他大勢にあてはめてなだけで、それから逸脱した少数派を普通じゃないという世の中への抗議というか、互いが幸せなら、どんなかたちでもよいかなと思います。
弟の楽が意外にも援護射撃してくれるのはありがたい感じがします。親はやはり心配しちゃうので、つい厳しめになるけど、そこで弟の最もな発言に気づかされることも多い。
2人が恋人になり、愛を深めてるのがとてもよかったです。番外編というか本編からのその後がよめて、2人の激甘な感じがさらにいい余韻でした。
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マイノリティ
2022年5月31日
イラストで手に取った初めましてーな作者さんです。獣人化症と言う外見だけで差別されがちな見た目の祭と ゲイの引きこもり哲平に 祭を兄に持つ楽、3人其々の苦悩が祭視点で物語られます。卑屈にならず自身認め克服していく事こその自己愛をテーマに バックアップする家庭に愛がありBLとして難なく読めました。
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幸せになって欲しい
2022年2月28日
笠井先生の表紙に誘われポチりましたが、読んで良かった〜厳しい境遇で育った祭と心を閉ざしてる哲平、負の感情に落ち潰されそうになりながら、2人で乗り越えていく様にグッときました。バーベキューの続きが気になります!
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神様にもらったギフト
ネタバレ
2022年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先天性獣化症の大学生 露崎祭(21才)×引きこもりの高校生 宇野哲平(16才)
「普通」に生まれてこなかった2人が心を通わせていく感動ストーリー。いわゆる獣人ですが異世界ではなく、原因不明の病気で世界では差別や迫害を受けていて、日本では表面上は受け入れられているけれど、心ない扱いをされることもある状態です。祭の家族がすごく温かく、友人も少々難はあれどもいい奴等でホッコリ。会話の一つ一つが沁みました。笠井先生のイラストが素晴らしかったです。表紙をめくったところの祭の背筋と締まったウエストが、もうこれブルース・リーやん。かっこいい~!他のイラストも素敵です。ただちょっと物足りなく感じたのは獣人の身体能力や強靭さを生かしたエピソードがなかったことです。そこら辺も作者様の思惑なのかなと思いますが。あと個人的に感動話の後のエロは頭がついていかないなと。美しすぎて。そういうことで星4で。
2021年2月 総225ページ 挿し絵あり
イラストは良かった
2021年5月15日
丁寧に作られたお話で、文章力もあるし良いお話だとは思う。思うんだけど、ただもうひたすらに好みじゃなかったってだけです。申し訳ない。
文章はとても読みやすい。
ネタバレ
2024年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 少し私の感覚とはズレていて分かりにくい心情とかもあったけど、概ね読みやすい作家さんでした。ただ、一つだけ、獣化症か?と言う疑問だけはのこったかな。毛むくじゃらの人間ではなく、獣人でしたよ、顔も狼だし、尻尾もあるし、、、ちょっとさすがに無理だなぁと、病気で済む話じゃないと。差別がどうのって話じゃない。あれは動物が喋ってる。そこの違和感はどうにもならなかった。
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会話
2022年2月6日
ドラマチックな展開や事件がないので、キャラの気持ちに上下も動きもほぼなくただひたすら平穏で平坦でした。ときめきはなかったけど文章がうまいので最後まで読めました。
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