単話で物語を追っていたのに、完全版が出た途端に買ってしまった・・。
両方の視点で物語が進みます。いつもは受け視点の方に共感することが多いのですが、今回は攻め視点で物語を追いました。
物語は、いけすかないヤツと感じずにはいられない隼の俺様感満載でスタートします。でも読んでいるうちに、精一杯強がってる隼のカッコ悪さが愛しくなりました。
拗らせまくった初恋を「もういらない」と言いながら絶対に放そうとしない、ユキに逃げられても逃げられても追いすがる情けなさを応援せずにはいられません。不動産で安定した収益もある金持ちで才能のあるイケメン脚本家なのに、こんなにカッコ悪いことってある?というくらい頭の中が「ユキユキユキ」で埋め尽くされている男でした。
軽薄な芸能界を飄々と泳いでいるのに、隼の心の核にあるのはユキへの想いだけなのです。そのユキへの想いを否定し続けて、10年も経ってからようやく認めて、それからは必死でがむしゃらで・・。カッコ悪いよ、でも本当によくがんばったよ!
途中まで、ユキの貧しさが互いへの想いを簡単に蝕んでいく様子が辛かった。
でも、だからこそ互いが互いの光である存在なのです。
そして、エチはかなーりコメディチックで微笑ましい感じでした。隼らしくカッコよく決まらないエチでしたが、この2人にふさわしい温かさがありました。