内容、キャラ、どれをとってもいいだけに、どうしても着物の襟が逆になるシーンが散見するのが残念でたまらない…!
ものすごく歌舞伎の事を勉強されて描かれている事は伝わってくるだけに本当に残念。
体つきも着物が無理なく沿うようマッチしているので和服の事も勉強されているだろうに、コマによって逆になってしまうのはなぜなのか…。
その都度現実に引き戻されてしまってもやっとしてしまいます。
雑誌の時点では仕方ないにしても単行本になる段階でも気づかずそのままって、編集さんは、この作品が歌舞伎という特殊な題材であり、その伝統の世界観を大事にするべき事であると思われないのでしょうか。
等と苦言を先に書いてしまいましたが、内容自体は本当に優れているので、長編で避けていたものの、読み出したら一気に源惣のファンになってしまいます。
歌舞伎に真剣に打ち込む様、お互い切磋琢磨、成長の糧にする様は、清々しいものがあります。
ただの御曹司、顔がいいだけのアイドル的役者ではなく、中身の伴った役者になろうと精進する2人は、きっとお互いの祖父をも超える役者に成長していくことでしょう。
それぞれの性格がお互いの為になる、まさに「相方」
2人が歌舞伎役者として、恋人として添い遂げる中年以降までも描き続けてほしいな、と思います。
えちメインではないので物足りないと思われる方もいるかもしれませんが、いつまでも初々しい惣様を楽しめる、とも言えますので、ぜひ一読いただきたい作品です。