1頁内に入る情報量が多いため、合わない人がいるようだ。私はそこは構わない人なので、1文字も見落とさず読みたいと、隅から隅まで見て読んで彼らのわちゃわちゃの世界を楽しんだ。各キャラに目配りした群像ドラマっぽいところが、鏡夜や、ハニー先輩、光や響たちのホスト部での部活(!?)を面白くする。主人公ハルヒにも刺激をもたらす。ハルヒには、ホスト部の面々によって、平穏に暮らしたかった毎日を振り回された、という感覚ではあったが。
ストーリーに含まれるハルヒの生活環境や、環の家庭の難しさへの突っ込んだ描写はしかし10巻を越えても薄かった。
13巻くらいからその進まなかったハルヒと環の関係性進化と環の環境変化があり、物語に動きが出始める。
正直、12巻位まではこの話の終着点の時期が見えなくて、作り手のほうでもなかなかそこに踏み込めなかったのでは?との考えが浮かんできてしまう。全18巻、助走が長すぎるきらいが、終盤のストーリーの盛り上がりの勢いの足を引っ張った、そんな目で見てしまう。
お金持ちと庶民の構図が少女漫画では多いと思うが、そこは桜蘭学院版のソレはどうなのだろうと、比較を楽しんだ。
2022/10/31最終18巻部分本編まで読了。但し、毎日無料連載で最終巻に入る所から購入(29pts x9)したために、残念ながら単行本には収録されたという特別編60頁はこの読み方では断念せざるを得なかったが。
最終巻が賑々しく桜蘭ホスト部らしく全開で駆けたため、最終巻が一番ニコニコ読めた。全編おかしな連中なのだが。。
環のキャラあっての作品で、ホスト部部活の最終扉絵からのギリシャ神話になぞらえたのが最もキャラとしっくりはまったように感じた。 嵐去って落ち着きが、と期待も束の間でやっぱり繰り広げてくれて、ディスりに嗤う。
全く環のキャラが全て、みたいな、主役級なのに道化に回っていた作品なのが却って展開が弾けて魅力を出した。
盛大に桜蘭高校の生徒達がエンジョイした様子でエンディング、この完結感が桜蘭ホスト部らしすぎて、一貫しているなぁと感心。