ネタバレ・感想あり花葬りて、夜のレビュー

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年上美人の受けと攻め 2編
ネタバレ
2024年7月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 華道の若き家元•夜野田朔芳こと朔の葬儀から始まるお話は、明川了が住み込みの弟子として朔の下を訪れた一年前から描かれます。売れっ子華道家として忙しい朔には大手広告代理店勤務の恋人•弓越がおり、二人の情事を知った了は逢瀬の翌朝の朔の艶っぽさに胸が騒ぎます。朔もまた、了の活ける花の若々しい感性に触発され自分の作品に昇華してゆくのでした。両親とは絶縁状態で芸術という孤独な作業で自分と向き合い続ける朔の、華と憂いが表裏するキャラが独特で、朔がなぜ死に至ったのかに引き込まれてゆきます。タイトルからも明るいハピエンではありませんのでご注意下さい。巻末の『才能と劣情』は朔視点の短編です。幕間や番外編など設定がモリモリでした。『カフェ•ティミディテ』小さなカフェの素敵なマスターと郵便屋さんのお話。こちらはほっこりハッピーな短編です。
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華道
2024年1月4日
華道の弟子と家元と家元の愛人(恋人)
この作家さんは本当にある程度年齢が高めの登場人物を描かせたらすごい。色気が漏れまくってます。
きっと家元さんは弟子も愛人も方向性は違っても愛してたんやろなとため息つきながら考えています。
ドラマを見終わったような読後感
2023年5月7日
まるで2時間のサスペンス・ドラマを見終わったかのような読後感でした。作者様のお話の構成はとても緻密で説得力があって素晴らしい。同時掲載の短編も好みでした。
星4,7。余韻が強い。人間の複雑な感情。。
2023年1月18日
173ページ、表題作2話+短編カフェ・ティミディテ、計2作品(詳細は下記)。

これは、、、だいぶ余韻の強い作品。。。
確かにハピエン鉄板に近いBL分野で、このラスト……!
いや、、でもコレもある意味、ハピエンなのだろうか。。。

タイトルや番外編タイトルにあるよう、なかなか人間味の強い、人の中にある複雑な感情を良く描き表したお話です。
恋愛だけでなく、ストーリー自体に魅力のある作品。
じっくりと惹き込まれる映画や小説を読んでいるよう。。

作者さん名で検索し、納得!
けむにまかれて、の方でしたか。。
あれもアクの強い、読みごたえのあるお話でしたが、年を重ねた人間(イケオジ)の魅力を描くのがとて、も上手い作者さんのようです。

本作も、成功を手にする世代と、これから成長していく若者。
年も立場も全く違う3人の交差する人間ドラマ。。
この内容にしては短いページ数なので、それぞれの過去に見えてない部分も大きいですが、それを感じさせないのは、お話の構成が良いからでしょうか。。

ハッピーエンド=幸せなラスト…。。
ある意味あのタイミングは、幸せな瞬間だったのだろうか。。。?

テーマの割には黒い部分はソフトなので、読みやすいです。
もう少し夜野田の闇な部分がしっかりあっても、それはそれでこの作品の魅力自体はより光ったでしょうけど、、、(さらに好みが大きく分かれたかも?)。

本編は2話だけなので後ろの番外編合わせても、たった140ページそこそこ。
とはいえ、そう思えないほどのしっかりとした読み応え。
そして物足りなさがない。。
というかこれ以上の描き足しがいらない。。
強いて言うなら、その後の主人公がどうなったのかを、ちょろっと垣間見たかったです。。

〈短編〉
25ページ。配達員と御用達カフェご飯の、明るいラブなお話。
あとがきにて、タイトルはWeb掲載時より改題、とのこと。
(ティミディテ意味:仏:恥じらい)←…なるほど!

〈おまけ&番外編〉
夜野田視点:才能と劣情17p+弓越視点小説:良識と愛人1p+大人たち学生時4コマ2p+あの時のネーム裏話1p。
その他余白おまけがそれぞれ分、2p+1p付。
😩
2022年7月5日
本編だけでも短いながらにキレイにまとまっていて良かったんですが、あとがきを読んで弓削さんの印象が最初と最後で全然違っていて切なさが更に増しました。
含みをもたせた終わり方なので好き好きなもしれないのですが、この作品の雰囲気が私はとても好きです。
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世界観に魅せられた。
2022年6月25日
華道家元の朔が亡くなった…から始まる物語。そして朔の弟子兼付き人のサトルが朔の家に来た所からの回想へ…。この回想がなんともミステリアスだったので小説を読んでる時のようなワクワク感とドキドキ感があった。
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愛と憎しみの狭間
2022年6月23日
2017年出版という古い作品でしたが、値引きになっていたので軽い気持ちで読んでみたところ、久しぶりに「これは!」と唸りたくなる作品に出会えました。華道の師匠と弟子の関係から始まり、その関係は次第に崩れていくのですが、2人の心境の変化が丁寧に描かれていて、置いていかれることなく、どちらにも感情移入することができました。師匠が弟子の成長を願いながら、反面、その才能に嫉妬する気持ちはよく理解でき、苦しくなりました。BがLするとかエロとか重要ではなく、人間として惹かれ合う2人に胸が熱くなりました。だからこそ、この物語の結末が悔しいです。悔しいけど、納得せざるを得ない気もしました。この作品、映像化されないかなと願っています。
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作者さん買いです
2019年6月7日
作者さんの絵と作品全体の雰囲気が好きです。才能ある若者に向ける感情が艶があり、良かったです。
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サスペンスドラマっぽい
ネタバレ
2022年6月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 173p、表題作と他短編、描き下ろし、あとがき、カバー下、番外編リーフレット2p。初読み作家様。華道の家元の死から始まる物語、サスペンスドラマを観ているかのような印象が強い。才能の前に現れる新たな才能。嫉妬もあるでしょうがその才能の特別さは特別な人でなければ理解できない。認め合える存在なのに人生の幕引きが呆気ない、得てしてそういうものなのか。最後はこちらの想像力に任せられた終わり方。
やるせない
ネタバレ
2022年6月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 夜野田の人生を考えると子供の時から本人には何の関係もない両親と祖父のゴタゴタに巻き込まれ、やっと自分で色んなわだかまりなどを克服して今からって時に…。
弟子×華道の師匠
2021年12月15日
先生独特な絵とストーリーが大好きです。今回のおじ受けなんて最高。
おじさまなんでやっぱり一筋縄ではいかない所も良い雰囲気でした。
ストーリーの終わり方も納得です。
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憧れと嫉妬と羨望と
ネタバレ
2018年10月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 回想とモノローグでお話が進行していきます。サスペンスの様でありながら耽美小説の様な色気と危うさも漂っています。やはり哀しくも美しいラストと言えます。切ないですが、このお話はこのラストがあって作品世界が成立するのだろうなとも思いました。余韻に浸ってたら次の短編で拍子抜けしましたよ。何か可愛くてほのぼのしました。
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凄く凄く……
ネタバレ
2018年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ じりじりして切なくて、どろどろして苦しくて、でも眩しい、そんな話でした。この話は読後感や余韻を、読み手が妄想と共に大いに味わうタイプのものなので、どうしても「きっちりとした回答」が欲しい理数脳にはモヤモヤが痣のように残ってしまいました。
私も、どなたかがお書きになっていた「後を追った」ラストだと認識しましたが、それがこの噺ではハピエンなんでしょうね。
胸が痛くなる作品でした。
後引く余韻、良かったけど…
ネタバレ
2017年11月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 了くんはこの後どうしたか…は読み手の想像に委ねてるのでしょうか? 後を追ったように思えますが…。このラストはなんとも言えない読後感。物語として完成されていてこれで良いと思うけど、朔さんの葛藤と真意が分かりこれから新たな2人の関係と生け花の世界が始まる〜って幸福感の直後に…ってのが辛い。感情を外に出さず淡々とした了くんの姿も辛い。艶っぽい先生と才能豊かな弟子の蜜月をもっと見て居たかった、という物語無視の一読者のわがままでモヤっとしてます。
短編のカフェの話で辛さが緩和され、沈んだ気持ちをちょっと回復できたのが良かったです。
面白かったー!
2017年8月30日
読んだぞー!っていう読み応えがありました。最近、面白い作品に出会えずハズレばかりだったから余計にこの先生の作品が色気があって素敵でした!死んじゃうなんて可哀想。。と思うところがこの話はこう言うオチが一番小説みたいですんなり受け入れられました。
嫉妬と劣情のお話し
2022年10月21日
受けは人を翻弄し続ける存在ですね。含みのある最後で、あの続きを考えてしまいます。そして残された者達が気の毒です。原作無しの漫画で文章が最後にきて完結となる珍しい構成ですが、このスタイルは悪くないです。2017年の作品、でも雰囲気は30年前とか、少し古い感じに仕上がってます。
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弓越さんの方に気持ちが持ってかれちゃった
ネタバレ
2022年6月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 173ページ。
なかなかに良かったんです。良かったんですよ?
才能と嫉妬、憧れと憎しみが入り交じる感じは好きです。
夜野田の、人を惹きつける自分勝手な芸術家っぽさも(嫌いなタイプだけど)良かったです。死の真相が呆気ないのも良かった。終わらせ方も嫌いじゃない。
ただですね、私は弓越さんに同情してしまったんですよ。
作中で薄々感じていたことが、おまけページではっきり書かれていて、やっぱりな、と思ったと同時に、なぜそれを本編に入れない、という不満が暴発。そこ大事じゃないですか!?
明川に「本当に愛人なんですか」みたいなことを聞かれて「あいつがそう言ったのか?」と少し哀しげに笑う弓越さんの姿(捏造)が浮かんでしまい、弓越さーーーん!かわいそうだよーーーーー!(涙)ってなってます。
同時収録読み切りは、ほっこり系と思わせてからの唐突かつニッチなエロ展開に、びっくりしましたw
この関係性好きだけに勿体無い
ネタバレ
2019年8月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 才能ある子を弟子にとって近くに置き、嫉妬して腐るんじゃなくて自身のインスピレーションになって弟子も尊敬する作品を作り出す…最高やん。なんで死なすん、と思ってしまいました。まあ師匠は愛人と言ってる恋人♂がいますけどね。あと外見が普通にオジサンに見えて残念でした。若造が思わず手を出す美中年に描いて欲しかった(無理難題)。もう1つの短編はまさかのブラ男子。
小説を読んでるみたい
2017年8月5日
生け花の家元とその弟子。ストーリーが少しサスペンスっぽくて、終わり方も想像を掻き立てる感じ。初めて読む作家さんで試し読みもなく、購入を迷ったけど読んで良かった。もう一度読んだら更に理解が深まるかな。本編と短編1つ、番外編1つ。
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作家名: 市ヶ谷茅
ジャンル: BLマンガ
出版社: KADOKAWA