本作もページをめくる毎に一滴ずつ主役のふたりの心情が心に沁みて切なくて苦しくて堪らなくなりました。
ストーリーは格差のある二人が壁を乗り越えて...と言うような目新しいものではなかったのですが、少しずつ背景が絡んできたり、すれ違いが重なったり、ドラマチックでは無いもののぎゅっと内蔵が抉られました。
悪役はどこまでも悪役だけれど、幸せにはなれないし哀れで可哀想。最後の最後、未来で傷つく自分を作ってしまったんだと。
もしかしたらバットエンドもあるの?なんて心配してしまうくらいストーリーに翻弄させられました。
二人でいる時は、優しい時間が流れているんだろうとじわりと伝わる先生の絵がとても好き。
ほんとに先生の作品のとりこです。