なんという作品だっ!
なんという、なんという作品なんだ......。
単話の試し読みから止まらずに最後まで読んでしまった。
私はラブリーハピエン厨であるのだが、極々まれにガッツリハマる作品があります。
そう。
人の闇に吸い込まれ、すごく虜になる作品があります。
こちらはチクリと闇を覗かせ、ゾクリとさせてくれたあと、また別の色の闇で味を変化させてくれます。
エグいけれどどこまでも勝手に進むストーリーが面白いです。軽いのか薄暗いのか澱んでいるのか純粋なのか。
混在している。
血飛沫よりも血を流し続けた心の傷は一生治らないんだとぐさりと改めて杭を打たれました。
彼らは地獄で生まれて地獄で育ってずっと地獄の中なんですよ。
地獄の中で得た幸せは更に侘しいんですよ。
それでも幸せなんです。
こんな幸せもあるのかもしれない。
幸せが沁みて泣いたよ。
読む前、帯が煽りすぎの感があったのですが、読み終えて印象は180度変わりました。
単行本にならないだろうか。
予備知識入れずにどうぞ楽しんで欲しい。