丸ごと表題作。タイムリープものは多々あるけれど、これはお香の香りと落ちる高さが関係してるっていうのが面白い。一目惚れだとわんころのようにくっついてくる萬を好きなくせに素直になれなかった一成が、告白しようと決めたその日に萬の事故死。彼の命を救うために、気持ちを伝えるためにどんどん高い場所へと登っていく一成に胸がギュッとなります。なんとなく先は読めたけれど、未来を変えるために自分の人生まで変えてしまった一成は凄いです。これこそ『本当の愛を知った』って事ですね。一成だけが全てを知っていて、本当の出会いを萬は知らないっていうのがなんか切な過ぎる。なんかのキッカケで過去を思い出すとかあったら星5だった。