ネタバレ・感想ありyou are my religion 太陽に抱かれた牧師のレビュー

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先住民のスピリチュアルが読めるなんて
2024年3月8日
こんなにインディアンの文化がしっかりと書いてあることに感動です。まさか先住民のスピリチュアルが読めるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。サンダンスの4段階に説明しているなんでスゴすぎます。もちろん先住民の文化も書いてあって、もうマンガだけの物語じゃないですもの。そこにBLが絡まっていてクラクラします。最高ですね。
キリスト教の矛盾、まさにこれ!!
2023年8月19日
常々、キリスト教、特に白人文化(白人至上主義)の違和感がありまして…。日本も、大衆浴場では男女なかったのに、白人が野蛮だとかなんとか云々だし、男尊女卑を押し付けたのも、白人ぢゃね!?作中にもありますが「宗教的に禁止しなきゃいけないぐらい野蛮なのは白人」なんですよ。いや「ほんと、ソレ!」って思いながら読んでいたので、つい熱くなってしまいました…。とはいえ、さすが、九州男児先生。真面目にほどよく笑わせてくれます。そして、いろんな資料からのこの作品。これはBLで括ってはいけない作品だと思います。
BL作品に留めるなんて、モッタイナイ!!
2021年11月26日
作者さん買いです。
すごく読み応えありました。
作品に深く共感し、とても満ち足りた気持ちです。

もっと難しいお話かなぁと思っていましたが、
作風が変に小難しくしたり、回りくどくなったりしないので
するすると読めました。
九州男児先生ですから、小粋な笑いも含まれますし。
題材として、掘り下げて考えたくなるものなので、
一読では足りないといった具合です。

本当にストーリーとしても面白かったです。
重くなりがちなテーマを見事に物語に落とし込んで、
結果として読者の心に大切な事を届けてくれる。
すごいですね、九州男児先生は…。
BLという面に限らず、人にとっての他との関わり方を
改めて考えさせてくれる素晴らしい作品でした。

他作でも感じた事ですが、
やはり自然と密接に暮らしている人たちは、
町中で暮らす人間がどんな難しい本を読んでも得られない
生きることの真理を、自然と共生する日々から得ていて
それが血となり巡っている様に感じます。
現代人がその感覚を、自ら進歩の過程で捨てて来たのだと思うと、
文明社会を生きる人々がどこかいつも不安で
落ち着かないのはそこに起因する様に思えてしまいます。

文明によって得たものと、失ったもの
どちらが大きいのだろう。
答えが出せない疑問が心の中で渦巻いています。
しかし日本という土地に生まれた我々は
本来の感性を呼び起こせば、この作品のネイティブの人々に近い感覚を取り戻せる気がするんですよね…。
何となく今の自分にも今後の日本にも明るい展望を描けないのは、そういう感覚が消えて行っている実感があるからかなぁ…。

無意識ながら固定した価値観に囚われる前に、若い世代にも読んでもらいたいなぁと思いました。
とても興味深いお話です。
ネタバレ
2021年10月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 九州男児先生の御本を読みホでいくつか読ませて頂き、気になった此方を購読。
とても興味深いお話でした。
1930年代アメリカを舞台にアメリカ大陸にやってきた白人に追いやられ土地を奪われた先住民の一部の部族の信仰や儀式、慣習や暮らしが様々な資料で独自の解釈を用いながらストーリーに織り込まれています。
白人側のゲイの牧師トーレス×先住民側のレッド。
それぞれの信仰の考え方の違い、伝え方。
「 誰かの解釈を介してしか理解されない聖書の言葉は時に人と違う誰かを排除 」この言葉に怒りのような痛みを感じました。聖書に限らず現実社会同様だと複雑な心境になります。時には一部の者により、ある時は多勢の都合や保身により、今もなお多くの人々が「 排除 」され続けていくのだろう。
聖書に書かれている洪水と口伝による地上は浄化の為に海に沈む、天使と鷲、ジーザスとサンダンスのダンサー。
元を辿れば同じものだったのかもしれないが長年にわたる社会の多様性や土地慣習などによって枝分かれしていった事も沢山あるのではないかと考えさせられました。
テーマ的には重くなりかねないお話ですが、そこは九州男児先生らしいコミカルなコマを取り入れていただきテンポ良く読み進められます。
とても良き御本に触れる事ができ、先生に感謝です。
性とアイデンティティを問う
ネタバレ
2021年9月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1930年代くらいのアメリカが舞台。
(作中にモニュメントバレーの絵がありますね)

同性愛への禁忌が強い白人社会で育った牧師が、
性に囚われない生き方をしている原住民の中に紛れ込み、
自分の性とアイデンティティについて苦悩し、考え、変化していく様子がよいです。

作家さんの独自解釈もあるようですが、
各種資料を土台に描かれているようで、
実際にあった原住民の考え方や生活様式も含めて、
興味深く読めました。

もともと読み放題のenigmaの連載で全部読んでいて、
その時から★5と思ってたのですが、
単行本が割引になってたので買っちゃいました。

余談ですが、写真ではなく絶対現地に行って見た(経験した)方がよい
と思った海外先のトップがモニュメントバレーです!
総198ページ。
クスッと笑えるのが良い…!
2020年12月1日
真面目なテーマで好きじゃないと描けないだろうなと思いつつ、真面目一辺倒じゃなくて、肩の力抜いてクスッと笑えて読めるのが良かったです。文化に優劣はないとしても、弱肉強食的な側面はあるもので難しいですよね…。どっちが良し悪しと言わない作者さまに好感でした!m(__)m
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民俗学の参考書みたい
2020年9月26日
初めて著者様の作品を拝読しました。歴史、文化、風習、風俗などを上手く取り入れながらシリアスに時にはコミカルにストーリーを展開させている貴重な作品。BLにカテゴリーされていますが民俗学的要素が豊富で勉強になります。
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なんとも深い、でも暗くなく救いがある
ネタバレ
2019年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人種や宗教やセクシャリティに関する差別について描かれています。レッドのように自分と違うものを恐れずに理解すれば解決できるのでしょうが、多くの人にとってそれはとても難しいことです。トーレスはレッドが自分の考えを尊重してくれる中で、先住民の文化に触れ自らのセクシャリティを認めることができるようになります。この本を読んだ後、you are my religionという曲があるのを知って聴いてみました。九州男児先生はこの曲にインスパイアされて題名をつけられたのでしょうか。トーレスの気持ちを表しているような歌詞で曲調も明るくて、このお話は先も大変そうなのですが、希望がきっとあるんだと思いました。ただイーヴル・アイの気持ちが切なかったです。先住民の大量虐殺の歴史も背景にあり、重い題材を重苦しくすぎることなく描かれた先生はすごいです。
BLというより人類愛!
2019年10月5日
BLというよりもっと大きな『愛』がテーマになってたように思います。アメリカ先住民族とアメリカ大陸に入植した白人の歴史的な話やネイティブアメリカンの文化などコミカルなところを挟みつつ色々知ることができました。九州男児さんのはシリアスになりすぎないのがいいですね(笑)
考えさせられる作品だ!
ネタバレ
2019年4月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買いです。
先住民が題材の異教徒のカップルとしか思ってなかったが、中身がしっかりしてて、人として考えさせられるものだった。
確かにはじまりは一つだったのかもとか、色々思いました。
牧師さんの「この中で娼館にいったことのない人だけ」ってセリフが印象的だったし、ぐうの音も出ないとはこのことだなと感心してしまった。
勉強になりました
2023年3月16日
ネイティブアメリカンのことは、白人側からの目線で書かれたお話を読んだ程度の知識しか無かったのですが、このコミックを読んで彼らの人間に対する考え方や価値観知ることができ、大変勉強になりました。
九州男児先生はこれ以外にも、昔の日本の衆道を題材とした物語を描かれていますが、アメリカ先史にまで取り組まれたことに脱帽しています。
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リアルと創作のギャップのようなもの
2023年1月22日
教養ある作者さん。本作も、ネイティブアメリカンや1930年代アメリカの文化をきっちり勉強されたことが分かります。ただ、使い古されたキリスト教での同性愛ネタはともかく、この時代のネイティブアメリカンの状況は本気で描くとかなり深刻そうで、基本コミカルでポジティブな作風とは多少のギャップがあるように感じました。まあ、細かい個人的こだわりではありますが。
奥が深い
ネタバレ
2021年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先住民の言葉ひとつひとつに説得力がありました。笑える要素もあり、深刻になりすぎず読めて、歴史について考えられるのも良かったです。
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考えさせられる
2021年9月1日
ゲイであることの後ろめたさ、民族間の問題と色々と考えさせられるストーリーでした。でも、この先住民の考え方が一番自然な人間の形じゃないかなと思いました。同性愛がダメとか、、、キリスト教を含め真理が色々屁理屈で曲げられてると感じる。
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ネイティブアメリカン!
ネタバレ
2019年10月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的にアメリカに渡米したときにネイティブアメリカンの土地でメディスンマン等の儀式に触れたこともあり、思い入れがある話でした。
あーなんかわかる的な事は色々あったのですが…
攻めには他にも妻(男)がいる…はまだしも、
あれだけ神に誠実であろうと同性愛を受け入れなかった受けの初めての相手は当て馬?で…。
なんというか攻めとの描写の方が雑だったり(笑)
攻めが受けを抱く時も『男を抱くのは初めて』って。…え?今まではそっち側ですか?!( ゚ロ゚)!!
この民俗設定ならこーゆーこともあるのか?と納得しようと思ってもやっぱりちょっとモヤモヤしました。話は結構重いテーマですが、感情の揺れ幅も少なく淡々と進んでいきます。
それにしても、ネイティブいいね、キレイな男達が盛り沢山でやっぱり褐色男子はカッコいいと思った作品でした。
良かった!
2019年10月8日
先住民のインディアンと白人の牧師の話。他のコメントにあるように、かなり練り込んだ話で、インディアンへの理解がすごい。最後、ハピエンといえばそうかも。明るく終わる。ほんとは、男色への迫害とか、インディアンの迫害とか、このあともあると思うけど。この世界では、いろいろな価値観にこだわらないことがある意味テーマでもあるので、二人が心を通わすまでにも、かなりの紆余曲折あり。
accept
2019年4月16日
今の世界より元々の先住民の世界のほうが理想郷であった。素晴らしい世界があったのですね。
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先住民×牧師、信仰を超えた愛
ネタバレ
2019年4月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1930年代のアメリカが舞台の、先住民族の青年・レッド×信仰に忠実であろうとしている牧師・トーレス。先住民の文化や宗教上のことなど、史実に基づいたお話のようですが知識がなさすぎてその辺りの理解はぼんやり。自分の性癖に絶望し、ことさら禁欲的に振る舞うトーレスが、レッド達との暮らしで本来の自分を受け入れていく。軽めのやり取りもあるけど、基本的にはとても真面目で重めなストーリー。二人とも他の人とも関係しているけど、そこも含めて結構淡々と進みます。トーレスはレッドだけがよかった…。どちらの土地でも女性がかっこいい!ラストは綺麗にまとまって明るい終わり方。あとがき漫画が主に先住民についての解説的な内容で興味深かったです。せっかくなので二人のその後をもう少し見たかったな。
ちょっと勉強した気分です
2019年11月14日
昔のネイティブアメリカンと牧師のお話、初めて知ったことも多くて、勉強になりました。blというより…ですが、普通に楽しめました。
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考えさせられる
2019年5月10日
内容は考えさせられるものでした。ですが、人物の書き分けが私の理解が追い付かず…途中で誰だっけ??と…星は上がりきりません。
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作家名: 九州男児
ジャンル: BLマンガ
出版社: オークラ出版
雑誌: enigma comics