「本好きの下剋上」第二部、マインが青色巫女見習いとして神殿に通うようになってからのお話。
第一部の物作りばかりのお話から、人間関係を築いていくお話にだいぶ変化しました。マインの立場も平民から貴族待遇の神殿巫女見習いへとグレードアップし、階級社会の違いによる苦労などの新しい問題に直面したりと、物語の世界が広がったと思います。しかし、物作りを卒業したと思ったら、今度は商業的な展開が顕著に。そして魔力が使える貴族との交流により、文明の未熟さと魔力による先進的な技術との乖離が気になりました。紙を作るのには莫大な労力が必要なのに、お金のやり取りはピッとタッチするのみで終了。世界観に統一性がないように感じて、少々残念に思いました。
何よりも驚いたのがまだ第二部は未完結であり、次シリーズと同時進行ということ。長いお話ゆえの超法規的措置とのことですが、コミカライズのみの人はどう読み進めていくか悩んでしまうと思います。