1〜6巻各162、7巻179ページ。
クリィミーマミよりも『不機嫌なお姫様』を前面に押し出したタイトルにして欲しかったと思う、ものすごく良質な綾瀬めぐみ視点のスピンオフ。原作うろ覚えでOVA未視聴でもとても面白かったです。
綾瀬めぐみの、アイドルとしての葛藤、恋心、そして「ライバル」という「戦友」であるマミとの関係……どれもが素晴らしいんですが、特にマミ(優)との関係がもう、ハート鷲掴みですよ。
著者がかなりの原作ファンのようで、原作を大事にしているのが伝わってきます。その点だけでも相当好感が持てるのですが、著者が深掘りして掘り出した綾瀬めぐみ像が、もうほんとに魅力的なんですよね。努力家で、プライドが高くて、少女と女性の間にある不安定な弱さもあって、正直言って慎悟にはもったいない……いやまあ、慎悟も頑張ってはいるんですけどね……ね?
原作でお馴染みのビンタシーンもちょいちょい登場、静止画と思えない勢いでビンタが決まっていて、昭和の雰囲気を懐かしめます。
リアタイ視聴の幼き日は「意地悪でやだな〜」思っていた彼女、名前が被るので余計に嫌だったんですが、この作品のおかげで昇華されました。個人的にとても感謝しています。