野球の裏方を描いた作品として最も有名なものの一つが、タイトルにも書いたマネーボールです。
選手の獲得や契約の基準を、統計学を基にした勝利に対する期待値の高さで明確化した、現代野球(MLB)の基本的な姿勢を世に知らしめたアスレチックスのGMを描いた作品です。
本作はマネーボールのような機械的な選別に異を唱える作品群の一つとして分類できます。
スカウトが直接現地に行き、肌で感じた選手の評価を基にスカウティングする。
数字だけでは測れないものがあるとする考え方に基づく方法です。
私はどちらの考え方にも一理あり、作品としては以下にその考え方に説得力を持たせるかが肝だと考えます。
本作の人間臭いストーリーや、メンタルがいかにスポーツに与える影響が大きいかを描く姿勢は、現場主義の主人公を扱う作風と非常によくマッチしていると感じます。