雪文さんが雨津木さんと出逢うまでの生い立ちや境遇はわからないけど、彼(雪文さん)はきっと誰でも良いから、どんな形でも良いから愛されてみたかったんだろうなと思います。傍から見たら、雪文さんはただの雨津木さんのオモチャに過ぎなかったかもしれないけど、彼等の間でしか理解出来ない気持ちや価値観がきっとあったのかもしれないですね。7年という長さで続いた彼等の関係はそう簡単に終わらせられなかっただろうなって思います。ただ、色んなきっかけとか気持ちの変化がタイミング良く重なって、雪文さんはもっと健全な愛され方もあるんだ、そっちの方が心は満たされるなって気付いたのかな。そう気付かせてくれたのが慧介だったんだと思います。愛し方愛され方は人それぞれだから、雨津木さんだって彼なりに雪文さんを愛していたと思うし。そんな雨津木さんに雪文さんだって彼なりの愛情を持っていただろうし。賛否は分かれるだろうけど、誰の視点で考えても僕は複雑な気持ちになったし切なかったです。
正直、この作品での主人公は雪文さんと慧介じゃなくて、雪文さんと雨津木さんな気がしてしまいます。慧介はある意味目立った脇役で、雪文さんと雨津木さんの関係の行く末を引き立ててる側だった気がする(笑) 勿論、雪文さんと慧介のハッピーエンドという事実は変わらないけど。
本当は誰よりも愛されたくて愛したいと思っているであろう雨津木さんの話もこれから読んでみます。僕はかなり好きなキャラです。雨津木さんこそまさにロンリーな人ですね。