雨の日にだけ現れる不思議な骨董屋で祖父の形見を見つけた男とそこの店主との間に生まれる不思議な関係のお話。
とても不思議でミステリアスな雰囲気が漂う作品です。骨董屋での月路との出会いが不思議だと早々に認識しているし、要求は突拍子もなく体の関係を求めるものなのに、何故かそれをすんなり受け入れていく颯。波長が合って、骨董が好きで、一緒にいると落ち着いて、可愛いところもあってと、お互いの存在が近づいていく過程はありますが、月路は一体何者なのかとか、何故あの店に縛られているのかとか、あの骨董屋は一体どういう存在なのかが結局全く明かされないまま終わってしまったので、こちらもいまいち納得出来ずに消化不良になってしまったような気がします。不思議なことを追求せず、そういう世界観であることを楽しむお話なんだと思います。続編があるのなら、その辺りを全てスッキリさせる月路の過去編とかだといいなぁなんて思いました。