1等7億円が当たったリーマンの、悲喜こもごもの三日間――。
試し読みではとにかく笑えるドタバタコメディかと思っていたのですが、想像以上に深かったです。
主人公の悦士が、びっくりするくらいみっともなくて卑屈なキャラだったので最初戸惑いました。あまりBLでは見ないタイプ。
作中で彼のことを「地べたに近い人間」と称されていたけど、その言葉がぴったりすぎて笑ってしまった。
読みながら、どうして作者様はこういうキャラにしたんだろう…とずっと不思議に思ってた。
なんでこんなにカッコ悪い男が主人公なんだろう、と。
でも、きちんと理由がありました。
その理由が恋の顛末に深くかかわっていって、作品の深みになってて、最後は見事な落としどころに着地してる。
地べたの恋……読んでみると予想以上にロマンティックでした。この作品、すごく好き。
カラッと笑えて、読みごたえもあって、とっても気持ちいい読後感。
15日までセール中。おススメです