ブラック企業の話だし、わざとらしかったり適当な描き方、逆にリアルすぎたり辛すぎだったりすると、キツいから読むのを躊躇ってたけどよかった。
「あかりと彼はなやましい」で、とても静かな雰囲気で丁寧に心情が描かれていて好きになった作者さんだけあって、こちらの作品もとても静かな雰囲気な中、心情が丁寧に描かれていて良かったです。
認めてもらえない辛さや自分の弱さ、誰が欠けたとしてもなんとか回っていく社会の中で己を見つめ直す受け。どこか冷めた感じで遠慮なく近寄ってきてたのに、自分との出会いや故意ではない選択をしたことで相手の人生を左右させた怖さを知り、結局は受けの元を去ろうする攻め。
最後は受けがカッコよかったです。
少し不満があるとすれば、攻めはゲイで初恋だしいいけど、受けはノンケだし好意が恋愛に変化した辺りをもう少し掘り下げて描いてほしかった。でも最後は登場人物みんな幸せになれたので良かったです。