ネタバレ・感想ありBOYS OF THE DEADのレビュー

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異次元の怪作
2025年2月18日
信じられますか…これがBLだなんて。
手加減やデフォルメなどは一切されていない、ゾンビにまつわるオムニバス(なんだけど全部つながってる)。先生のたしかな力量に裏打ちされた生々しいゾンBLに、なぜこんなにも強く惹かれるのか。
まずは郊外にポツンと佇む深夜のダイナーに店主がひとり、奇妙な客の話を聞くところで物語は幕を開ける。1話目のアメリカナイズな話の運び方からは若干80年代ホラー映画臭が漂うが、ゾンビをテーマにしている時点でそりゃ明るいお話ではないよね。
掘り下げると無限に深いのに、一見するとセッ クス&バイオレンス&ストックホルム症候群。道徳倫理公序良俗なんて野暮なことは言いなさんな、周りを見渡せば血で血を洗うゾンビワールドが広がっていて、誰も彼もがいつ噛みつかれ変異するかわからない極限状態なのだから…
ちなみにヤンチャな感じの表紙の人物は、2話に登場するライナス&コナー。この2人のエピソードも狂おしいほどに切なかった…死にゆくコナーを愛するライナスにとってゾンビ化は願ってもない魔法のようなもので、死肉をすすりながらも幸せそうに暮らす本人たちを見ていると、なにが正解かわからなくなってくる…そういったモヤモヤを富田先生はキャラを通じ「善悪の彼岸(byニーチェ)」と表現していた。善も悪も超えたカオスの中で、拠り所もなしに自律できる自信がない…個人的に気になるのは1、2話に登場するアダムの心情。初登場時ウィリアムに相棒の面影を重ねていたけれど、それは恨んでいるからなのか、未練タラタラだからなのか…
巻末、愛おしげに掲載されている没ネタを使っての続編はなかなか難しいだろうな…すんごく面白そうなネタばかりなので、採算度外視(失礼)で出版してくれたりしないかな。
※他の方のレビューで知ったコンテスト受賞作「うつくしいものたち(無料公開)」も拝読しました。すでに異彩を放っている…
重厚。引き込まれました
2024年12月15日
ゾンビBLオムニバス。酒屋の店主にゾンビと関わった人たちがその話をしに来る作り、死が絡んでいるのでせつないです。どのお話もよかった作家買いで他の作品も読みたいと思いましたがBLはこれきりでいまは一般漫画の作画担当なさっていました。イラストも味があり画力があるのでその漫画の雰囲気とも合っていました。また先生のBLを読みたいです。
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ゾンビ 流血 死
2024年6月15日
もう最高の3つがそろった作品。
TWDに足りないもの、そう!ボーイズ・ラブ!!!!(1coupleあったか、、)
きっとこの作品はそれの別アングルにフォーカスした作品なんだと。
最高でしかない。ありがとうございました!!!

ちょっとヤバいヤツの感想に見えるけど(笑)ほんとに、TWDファンには読んでいただきたい。彼等だけじゃない物語。切ない。けど、私は彼等はこの世界におけるハピエンだと思ってる。
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狂気に満ちた世界
2023年1月3日
すごいものを読んでしまった。なんだろう、この純粋な世界観、死が常に身近に迫っていながら、誰も死を恐れていない。人間は結局最後まで愛を求める生き物。
素晴らしい
ネタバレ
2022年10月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ゾンBL、主に3cpのお話。表紙の2人は2番目に出てきます。
どれもハピエンではないのでハピエンが好きな方は苦手かも。個人的にはあまりにも良すぎて読み終わったあと放心状態になり、しばらくしてからこの気持ちを分かち合いたくなり、泣きながらこちらのレビュー欄を読んでました。
特に最初のかぷが大好きです。元警察攻めとその攻めに誘拐されて襲われた受け。はじまりも無理やりだし甘さはまったくないです。このお話だけだと攻めの心情が理解しにくいんですけど、2番目のかぷのお話で攻めが警察だった頃の姿でガッツリ出てきます。それで、この後攻めがなんでこんなふうになってしまったのかも分かります。それがあまりにも切ない。
最初のお話だけ読むと攻めひどいなーって感じなんですけど、もう…もう……攻めは実は感染してるんですけど受けを安全な場所まで送り届けようとしてるんですよね。誘拐みたいな感じではあるんですけど。
好きだとか甘いことはお互い全く言わないんですけど、暗闇が苦手な攻めの片目が変異してしまったのを見て、右目の変異は最後だといいと考える受けが…は〜。良すぎます。
はじめは受けが逃げられないように受けにつけていた手錠を、変異してしまった攻めが受けを襲わないためにベッドと攻めを繋ぐために使うようになり、そして最期は二人手を重ねてお互いの手に手錠をかけて…
もう…もう………こんな…………すごすぎます。何回読んでも涙が止まりません。受けは完全に変異してしまった攻めのことを見捨てられなくて、一緒に死ぬことを選んだんだろうなとか。最期の描写はないのであくまで想像でしかないんですけど。
最高すぎてレビューに書くことがまとまりきらず、他2カプも書きたいことがありすぎるんですけど、全て書いたら文字数オーバーしてしまうのでもし気になったらぜひ読んでもらいたいです。
全て悲しい終わり方ではあるんですけど、こんな世界だったら死こそ救済なのかな。とても考えさせられるお話でした。
extremely good but horrifying manga !!!
ネタバレ
2022年4月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ Again I’m a foreigner trying to read in Japanese. I would say this comic was pretty good. Plus, i bought this manga because i was attracted by the drawing style and the content, which seems new and unfamiliar to me. So I would recommend my friends to read this book!
紙でも隅々まで読み込みたい
2021年12月15日
青年誌のような線の濃いしっかりとした画風に作り込まれた世界観。また表紙がかっこいいのなんのって。これBL漫画なんですよね。
読んでいくにつれそれぞれの話が少しずつリンクしている事に気づき、そしてその世界の事をまた知る。
描かれている画の隅々にヒントのように散りばめられているのです。
ゾンビが蔓延した世界で愛した相手の行く末は?
胸の奥がきゅうっと切なくなりながらも、映画を見てるようで。短編ではなくこの世界を一冊描ききって下さって感謝。
ゾンビもの苦手な方もいらっしゃると思うんだけど、たくさんの方に読んでもらいたい。
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ダークファンタジー最高…!!
2021年12月10日
めちゃめちゃ面白かったです。ゾンビモノという所で手出し辛いジャンルではあるかなーとは思いますが、気持ち悪い描写はあるものの読了後の満足度はかなり高いです。ただ、BL特有のラブとかキュンとかそういうのは無いので、本当にBLだけを望む方にはハマらないとは思います…。この作品の世界の中では、退路は断たれ明日は絶望という終焉が迫った日々をサバイバルする、その窮地で自分の欲を最優先した時に1番大切にするものは…それぞれの個性が欲を剥き出す、といった感じでした。私は正直ゾンビモノはそこまで好んで観る事は無いのですが、「遠くの他者など牛や豚に等しい」このフレーズのパンチ力のヤバさ、そしてこのストーリー全てがこのフレーズの意味を表されていて、到底理解できない境地を描かれているので、全てが斬新で新鮮、ゾンビ設定だからこその究極愛…変にキュンとか入れずに独特の世界観で突っ走っておられるので、読んでいて中だるみなく最後までハラハラ読み切る午前2時。この作品のタイトル「BOYS OF THE DEAD」の伏線回収もあり、少しも見逃せません。初作者様で、シーモアではまだ一作しか出ておられず…画力も素晴らしくてほんとこの世界観に没頭できました。もちろん、ちょっと泣きました。もっとこの作品を沢山の方に恐れを乗り越え読んでいて頂きたい!
まるで映画のようなストーリー
2021年9月23日
作品を読見終わった後、初めに思ったのがまるで映画を観終わったあとみたいで感動しました。
元々ゾンビ物やスプラッタ系のホラー映画が好きだったというのもあり、とても世界観も登場キャラクターの設定も全てがドンピシャでした。
BL作品ではありますが、ゾンビ世界観になっているからかとても人間の心情などの表現がすんなり入ってきて感情移入できました涙。
素敵な作品でした、ありがとうございます!
面白い!
2021年9月6日
ストーリーがしっかりしてるし、絵も好き嫌いは分かれそうですがとても雰囲気出ていて素晴らしいです。ラブラブって感じはあまりないですが、彼らなりのラブが詰まってると感じました。3つのカップリングのオムニバスっぽい感じ。ゾンビが主題なだけあって、少しグロテスクな表現はありますがそれが苦手でなければ一読して欲しい作品です。表紙等のデザインもされているそうで、細部にこだわりが感じられます。センスが良い…!
あまあまBLも好きですが、たまにこういうのも楽しいです。ちょっと不気味で胸に残るような作品をまた期待していますー!
独特の世界観
ネタバレ
2021年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ ガツンとお金かけて海外で映画化してほしい作品。BLだけどそういう枠を超えてる。ガッツリメリバだけど、その終わり方に尊さと愛があって私的にはハピエン。
世界観が秀逸
2021年8月28日
BL枠となってますが、BLの枠は遥かに超えていて、話の作りが素晴らしかった。絵も構図も一つ一つが作り込まれていて、どのページを見ても綺麗。ゾンビという変異体が蔓延る世界なので、グロい描写もありますが、そこを誤魔化さない作り、それを最大限生かしつつ、絶望と救い、根底にある利己的かもしれない、でも悲しくも愛しく思えるそれぞれが抱える愛の描かれ方が秀逸でした。私は全て読み終わってから気づきましたが、各単話が絶妙に絡み合っていて、作者さんの構成力の高さ、この一冊をいかに丁寧に作り上げたかが伝わってきます。BLらしいBLではないかもしれないけれど、ラブストーリーとして最高の一冊でした。ぜひ読んでもらいたい!
………⁉えっ…‼
2021年8月9日
色々衝撃すぎて、何を書いたら良いのかワカラナイ。これは感染不可避⚠ちょっと…なんていうか、凄すぎて引いてる💦すごいメッセージ性のあるBL。いや、BLでいいの?あ、でもたしかにBLか。いや待て超越した愛だから…(混乱)登場人物達の繋ぎ方が神がかってる✨ザッと読まずに注意深く読むとちゃんとガチっと全てが繋がる。見せ方も絶妙👁表紙のシーンが本編にも出てくるが、直後のコマに吹き出したwライナスとコナーのやりとり面白かった👍それぞれのセリフでも魅せますね〜♦プロローグもモノローグも最高なんだが、エピローグは特にぐっときた🚬作者様の壮絶な生還体験もあってか自己紹介の言葉も深く刺さったし、こうしてイチ読者として作品にふれることが出来たことに感謝したい👑個人的には納得のジ・エンド。ガチゾンビだったからところどころギャッ💦てなったが無理して読んで良かった♦レビュアー様方の言う「うつくしいものたち」も読んでみたい☕耳寄りな情報ありがとうございます♦
すーーーきぃぃーーっ!!!!
2021年8月8日
フォローしているレビュアーさまつながりで知った本。
世紀末、ゾンビ、食人、極限の愛……はい!大好物ですよ!!
ほんとは今月、マンガ買いすぎてお小遣いが大ピンチなんですが、これはどうしても読みたくてポチってしまいました。

でも後悔はしていません。
すっ…ごくよかったぁぁぁ!!!

ゾンビが徘徊する世紀末。オムニバス形式で三組のCPが出てきます。
町外れの一軒のダイナーを拠点に、それぞれの愛の形が語られてゆく。
ストーリー展開がうまくて一気に読めるのだけど、物語の途中でときどき挿入される、印象深い言葉がすごくよくて、そのたびに立ち止まる。
深く切なく、かすかに救済を感じる物語。

フォロー様、いつも面白い作品紹介ありがとうございます。これほんと好きでした。今「うつくしいものたち」も読みました。すっごい才能……完全にファンになりました。新作が楽しみです
理解するな、感じろ
2021年8月7日
レビュアーの皆様のアツさに思わず購入。
作品の熱量がすごかったです。
ストーリーに関してはもう何も書きません。ひたすら作者様の世界をドアの隙間あるいは向こう岸から垣間見るだけ。
ゾンビのいる混沌とした世界でもがく人々にそれでも愛があることが救いです。
本編終了後の没ネタ集で続編できないんでしょうか?私は没ネタ3が読みたいです。
物語のための素材集が緻密で、ライナスのギターへの愛着の深さがわかるデコやドアのデザイン、クッキーのパッケージなど、画力のある作者様なんだなと思います。
初の単行本とのことですが、描き続けて下さることを祈ってます。
うわあああこれは泣ける…苦しい!最高傑作
2021年8月6日
なんですかこの作品は…!あまりの衝撃で思考が一時停止しています。…ローディング…。そして好みど真ん中過ぎる作品です。
他のレビュアーさんや僕のフォローしてる方々も書かれてるように、「究極の愛」「究極の欲望」という言葉が一番しっくりくる一冊ですね。絶対に避けられない"終末"を少しでも引き延ばそうと、極限状態の中にいても、愛する人への想いを貫こうとするそれぞれの必死な姿、泣けます。それでも救いようのない状況下にいる彼等の境遇に、胸が苦しくなりました。脆弱な彼等の、それぞれの儚くも頑なな想い…本当に美しい、けど辛いです。
オムニバス形式なので全てのカップルの物語が繋がっていますが、僕のお気に入りカップルはフォローさんと同様ライナスとコナー(表紙を飾っている2人)です。どのカップルの物語にも涙しますが、ライナスとコナーの揺るぎない愛には一番胸が締め付けられました。
サブカル要素もふんだんに含まれている作品、ショッキングな衝撃をも受ける画力とその美しさ、圧巻の構成力、辛くも心に刺さる一文一文、そして何よりも心に響く物語の面白さとメッセージ性、富田先生の才能溢れた力作だと思います。あとがきでも言及されてますが、この作品が発行される前、富田先生が倒れて48分間心停止を起こして、その1週間後奇跡的な蘇生をし復帰した、というエピソードを関係者さんのインタビューで読みました(ネット掲載されてます)。この作品の1話目は倒れる前に既に描かれていたそうで、回復後に残りの話を完成させたとか。いやでも、もう偶然としか言いようがないのかもしれませんが、この富田先生の出来事と、ゾンBL作品を手掛けた事との因果とか関係性を、思わず考えてしまいます。すごい話だ…。
2017年アフタヌーン四季賞で富田先生が四季大賞を受賞された作品、『うつくしいものたち』も読みました。はあ、もう感服、脱帽です。世界観が好き過ぎる。画も凄く好きです。ネットで無料で読めるので、興味のある方は是非。
好みがかなり分かれるジャンルの作品だという事は明白ですが、この圧倒的衝撃と感動はたくさんの方に味わってほしいです!僕は完全に富田先生のファンになってしまいました。富田先生のこれからの作品も本当に楽しみです。
吸引力の塊、納得
2021年7月21日
世界観!!!!オムニバスと見せかけて絶妙に繋がっているのもまた、本作の世界にうっかり迷い込んだかのような気持ちにさせられる。BLっつーBLを期待するとちと外れかも知れませんが、ちっちゃいジャンルの枠を超えて魅せられました。アダムとダイナーの店主推し。
スゴい…(°д°)
2021年7月18日
他のBL作品にはない内容で面白かったです。
はじめての作家さんで凄いと思いました。
読んだ後にジーンと考えさせられました。
バットエンドなようで、その登場人物にはハッピーエンドなのかな?っと感じました。
哲学も入って理解するのに難しい世界観なので、また読みたくなります。
是非ボツにした案の作品も読みたいです。
これは傑作!!
2021年7月18日
もーこれはゾンビBLの中で、最高峰じゃないでしょうか。ゾンビに覆われた終末世界で生きる愛の物語。3cpの話が入ってますが、どれも愛の形が違って、重くて切なくてもー泣けてくるけど、こんな世界で生きる糧は愛しかないし、愛しかいらない。個人的には表紙のライナス×コナーが特に好きでした。本当究極の愛。ゾンビになっても力尽きるまで一緒に生きた2人が感動的でした。そこに関わる親子や警官達も、何とも言えない。私の中ではハピエンです。ラスト『死は物語の終わりではない 彼らがそこに居たということ〜』それぞれの最後が描かれていて、感無量でした。かなりグロイシーンがあるので苦手な人はおススメしないけど大丈夫な人は観て欲しいなぁ。先生の想いが沢山詰まった素晴らしい作品でした。
これが究極の純愛なのかも。
ネタバレ
2021年6月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ BLとして括るのは勿体無い傑作だと思います。
表紙から70年代風のアメコミ、ゾンビ目線からのアングル。これがデビュー作品ですか。
病床で描いたとありますが、正に全身全霊を感じるストーリーでした。片手間には読めないです。全体的に濃く、ゾンビのグロさやカニバリズムも出てきますので全ての方にオススメ出来る作品では有りません。人類として崩壊した世界のほの暗い描写の中で第三者目線では最悪な結末ですが、本人にはこれ以上無い純愛で綺麗。変異体が救いにも見える。
ゾンビの変異体と生きる為の決断、レ イプをした男に誘拐され共に旅をする話、兄との思い出と共に生きる弟の話。全て途中で終わっているけれど、オムニバス方式なので彼らの答えは他のストーリーに書いてあります。
なので二度見、三度見必須。

赤ん坊のママに 「 お前には何が見えてるんだ?」と有るので感染者と無感染者の見え方は違うのですか?急にゾンビに変わるのでちょっと混乱したのですが。

人間の最後の究極の欲って承認欲求なのかも知れない。最後のカバー裏を見て感動。あぁなるほど、これ自体がそういう事なんですね。
思わぬ名作
2021年5月16日
お気に入りには入れていたのですが、直近のレビューから購入に踏み切りました。感染症による変異体が激増する救いようのない世界の中で、3cpが織り成すそれぞれの小さな愛が描かれています。彼らが想いを貫いたんだなと思わせる最期が、渦中の人と思っていた記者の視点を通して巻末に静かに語られます。ベースはゾンビものですが、非常に心打たれる作品でした。
作者の才能に呑まれる
ネタバレ
2021年4月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1970年代アメリカ、感染すると変異し人肉を食べるゾンビになる終末世界。3作品。フォローしている方のレビューに惹かれて初読みです。
ゾンビやBLというより世末世界の設定と
既に人間では無い、これから無くなる自分の愛す
る人へのそれぞれの選択が胸を打つ。愛して愛する事は綺麗なもののはずなのに、同居するグロテスク。
生き残った記者が3cpそれぞれの最後を静かに回収。
好みや、BL薄めの感想も飛んで作品に呑まれる。


作者さんの他作品見たくて検索。初作品は「うつくしいものたち」講談社2017四季、冬コンテスト大賞受賞。52ページ。
作者さんを検索したら読めました。
醜く生まれた為、捨てられ井戸の中で、修理屋として
1人で生きる主人公。ただ一度だけ瞳を褒めてくれた
少年を助ける為に。助ける為の選んだ犠牲は、主人公にとっては生まれて始めての光と希望だった。
酷さと苦しみしか与えない世界を何も恨まず、母親に叱られずに済んだ少年の事を安堵する、主人公のうつくしさを誰も知らない分からない。そのうつくしさが切な過ぎる作品。こちらも抉られました。
ゾンビだってBLしたい!
ネタバレ
2021年4月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ゾンBLってCPがゾンビから逃げたり戦ったりするものだと思ってました。シリアスなゾンビものなのでハピエンではありません。せつなくて物悲しい純愛でした。3CPのお話があって、初めのCPが1番心に残りました。ゾンビから逃げて車に乗り込んだウィリアムは車の持ち主のアダムに連れられてゾンビの少ない地域に逃げます。最後まで読むとアダムが元恋人に似たウィリアムをゾンビから守ろうとしていたことやストックホルム症候群とも言えるのかもしれませんが、ウィリアムがアダムを一人でいかせられなかったことがわかってなんとも痛ましくなりました。全編通して滅びの美学というか殉愛というか、胸にズシリときました。必ずもう一度読みたくなります。ホクロやピアス、服装を見、それからカバー下でこの本がなんだったのかわかって、作者様のギミックがちりばめられていたことに気づきました。2021年のBLアワード、表紙デザイン部門第6位ということですが、中も画力が高くてグロテスクな表現が凄いです。普通のBLとは違ったものを読もうかなと思われたら是非どうぞ。オススメです。富田童子先生の物語をまた読ませていただきたいです。どうか届けてくださいますように。
2020年12月 総198ページ 修正=見えない構図。
ゾンBL
ネタバレ
2021年4月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ BLアワード2021、受賞おめでとうございます。
アワードをきっかけに、ゾンBLとして話題になっていたこちらの作品を読ませていただきました。
惚れた腫れただけではない、作品の深みにハマって抜け出せない複雑な読後感でした。
ゾンビと人間のCPのオムニバスです。
主に3CPのストーリーですがどれもゾンビと一緒にいることを望んでおり、どれもメリバのラスト。
どんな言葉で表現して良いかわからないですが、とにかく 凄い 作品でした。
しかも作者さん、病院で原稿を描いたとか。調べてみると色々あったようですね。この作品を本としてこの世に出せて良かったなと思います。
面白かった
2021年4月4日
自分的には世界観やバックボーンがうまくできすぎていて、恋とか愛とか執着とかエロを書いてほしいBLとしてはちょっと弱かった(執着はしっかり描写されてます)
が読み物としては大変面白かったです!
珠玉の名作です!!!
2021年4月3日
軽い気持ちで読んで、おったまげました。こんなBL読んだことない!!ぜひ皆さんに読んで欲しいです!!
オムニバス形式で3作品が収められていますが、読み進めると、発見が多々あり、ただのオムニバスではありません。初見と二度目以降で見方が変わるように作られていて、作者さんの構成力に驚かされました。ゾンビ設定のおかげでエモい内容が多いのですが、読了感が悪くないのも不思議。
次回作も本当に楽しみです。応援しています!!
力作、すごい。
2021年4月3日
ゾンビの世界を舞台にした誰かの話たち。前書きで作者さまの決意とか情熱とか覚悟のようなものを感じてこれは心して読まないといけないと思いました。一言で言えば面白かった。始まりは何となくB級洋画のようでした。(良い意味で!)取り立てて目新しい感じとは違うと思うけれど引き込まれました。作者さまの全身全力が込められているような熱を感じました。何で人は記録を残すんだろうとか、誰かに知ってほしいとか、今まで自分が色んな作品から得たそういうものに対する知見があったから作者さまの言いたいことが何となく分かる気がしました。後書きで没にしたっていう構想とかあって、没にした理由に原稿料を得て描くものじゃないっていう作者さまの自虐と思うんですが、正直めちゃくちゃ読みたい…!笑。そしてそういう思考をする作者さまに好感でした。
スリルに満ちた
2021年2月23日
富田先生は凄い、病院のベッドでこんな作品が作ったなんて。話と絵は重くて暗いが、すごく感動しました。
凄く好きです
2021年2月11日
読み切りだけど凄く読み応えがあります。余韻が凄い。絵も美しく、独特の退廃感。他の作品も是非読んでみたいです!!
骨太なBL
2021年1月26日
こういうBLが欲しかった!という内容で満足です!!助かります!
イチャラブやベタな恋愛描写を求める方には物足りないかもしれませんが、
「一般的な映画や小説でたまたま巡り会えるニアBL描写」的なBL度にロマンを感じる方におすすめしたいです。まず短編漫画として普通に面白いです…!
映画のような作品
2021年1月23日
ゾンビものが好きで本格的なゾンBLを待ち望んでいたら、流星の如く傑作が…!
変異体、いわゆるゾンビが蔓延る世界でのオムニバスなのですが、この世界感ならではのBLであり、それぞれの辿った愛が描かれています。

なぜ変異体が出てきたのか?お店を営む人もおり、地域で格差があるのか?世界全体に及ぶのか?解決策はあるのか?などは説明されていませんが、この漫画ではその中で生きる人物たちの『物語』が主軸であり、そちらにグイグイ引き込まれていきました。

読み終えてみると、本編以外のデザインにも実は意味があることが分かり、何ともいえない余韻と暖かさが残ります。皆それぞれ壮絶だけど悲劇ではないと感じたのが不思議。
グロさはモツやゾンビの顔が割としっかり描かれていますが、ぜひ読んでみて欲しいです。
言葉では言い表せないくらい良いです!
ネタバレ
2021年1月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ わりとゾンビがリアルでグロめですが、それ以上にお話が素敵でした!
個人的にはライナスとコナーのお話が好きです。
切ないけれど心が温まります
ゾンビ耐えられるなら面白い
2021年1月23日
ゾンビなのでそれなりにグロいです。私は耐性ないのでだいぶヒェ…となりつつ読みました。でもとても面白かった。地獄みたいな世界なんだけど愛はあるし、クスッとしてしまうシーンもある。キャラも魅力的です。
凄まじい世界観。惹き込まれた。
2024年10月8日
アメリカンなゾンビボーイズラブ。すぐそこに死がある。生と死の狭間にあるそれぞれの愛のかたちに惹き込まれました。絶望の淵でも、愛を貫きたい。読み終わってみると、人のエゴがしんどいような気もするが。作者さまワールド全開なのだろうな。お話同士微妙につながっているのも良い。
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ゾンビ化感染症に覆われた世界の片隅で
2022年8月19日
198ページ。
3つの話のオムニバス。それぞれにつながりがあり、まとまった一つの作品になっています。構成がしっかりしていて良かった。
画力は高く描写もスムーズ。ゾンビが跋扈する極限状態での、それぞれの選択が描かれており、面白かったです。
特に2つ目の話、二人が共に在るための突き抜けた覚悟が良かった。
きっとこの作品の世界では、中心にはゾンビ化感染症と戦う人達のドラマがあって、そこから少し外れたサイドストーリーとして、この3つの話がある。ゾンビ騒動の只中では顧みられることはない一人一人の愛情の物語が、それでも確かに存在した、という作品だったと思います。
良かったと思うし、映画のようで楽しめたし、それぞれの人間模様も良かった……んですが、なぜかグッと掴まれるものが弱く、少し及ばずの星4つ。

((追記))「Canna 10th Anniversary」(分冊なら3巻)に、前日譚10ページが載っています。映画の予告編みたいで良かったです。
かな~り異色な作品
2022年1月25日
読んだことのないような作品に出会いたくて、ゾンビモノってどんな感じ?と思い冒険で購入。まるで海外ドラマや洋画のような雰囲気の作品でした。色んな愛のカタチをノーマルじゃない方に全振りしたような、そして終始陰鬱な感じなんだけど...なんか構成が上手で読めちゃいました。ただ、ゾンビ抜きにしても地雷は多い作品だと思うので苦手な方は注意かも。個人的には他にはない作風で冒険できたし、雰囲気的にも良かったです!
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なんか衝撃的
2022年1月22日
普段読まないジャンルだったので、びっくりしました。絵も綺麗で、世界観にすごくあってました。一つ一つは小話なほど短いんですが、一本の映画を見てるような重量感です。ゾンビの世界で、愛する人と共に狂ってく。愛と一生の儚さを感じました。美しかったです。
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4.4☆
2021年10月16日
異端BLという感じ。独自の世界観で、独自の人生観と価値観を持った人たちの生き様。
短編集なので、さらっと読めますが、深く細かく考えてはダメなファンタジー作品です。
内容と完全にマッチした異国情緒溢れる?絵柄は、全く手抜きされていないと感じるほど繊細。イラストだけで食っていけそうな印象の強い絵柄。洋画の古臭い場面が浮かんで来そうなほど、とても風情のある絵です。こんな感じの作品は初めてみたってくらい珍しい感じですね。たまにはこんな作品も楽しいですよ。評価は4.4☆
ぞんびーえる
2021年8月16日
初めての作家さんです。絵が楳図かずおっぽく、雰囲気もあり画力の高さがうかがえます。オムニバス形式なので、何回か読むと時系列とか、各々のお話の関係性が理解できて楽しいかも。アダムがキャラクターの中で一番好きです。切なさの中に色気を感じました。黒髪とホクロも好きです。
面白かった
2022年2月24日
ゾンビが蔓延している世界のオムニバス形式のBL。
同性という障害の上にゾンビという刹那的な状況で極限状態の人間の心理描写が面白かったです。
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ゾンビ耐性があり過ぎた
ネタバレ
2021年1月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ ゾンビ作品が大好きで、映画やドラマを見漁って来た私には少し物足りなかったです。BLとして読むと萌えや尊さは無かったし、全く怖くないのでホラーでも無いし。絵柄は雰囲気あります。ハラハラドキドキもせず静かに読み終りました。
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難しいですね
2024年1月1日
私には内容を理解する事が難しかった。他の人のレビューがよかったので買ってみたけど、私には合わなかった。
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作家名: 富田童子
ジャンル: BLマンガ
出版社: プランタン出版
雑誌: Canna