バツイチリーマンの元川と中途採用の奥村。デリカシーのないオジサンに見えた元川が意外と懐の深いいい男で、恋愛や人間関係に臆病になっている奥村を茶化しながらも優しく、ときに強引に口説く感じが場数を踏んだ大人という感じで憎めないオジサンっぷりが良かった。
前職でゲイバレした奥村が周囲から孤立しているという始まりから嫌な予感がしていたけれど、本当に嫌な奴がわらわら出てきてそれが澱のようにずっと頭の中に残り、ストーリーに浸りきれなかった。
嫌な奴が出てくる作品なんていくらでもあって、そこを気にしても意味がないと分かってはいてもこの作者さんの他作品ではここまで嫌な奴はいなかったから、こんなに出さなくてもいいのにと思ってしまう。