しっかりした絵柄と他にはない設定に惹かれました。実際に名前を付けた物体が生物になるというのは、かなり大変そうな世界です(笑)
【過去に名持ちのバイオリンを失ったことがある奏介。名持ちは持たないと決めていたが、成り行きで名前を忘れた名持ちの人型バイオリンを持つことになる。】
この人型バイオリン、Gaが純粋で不思議ちゃんキャラ。持ち前の強引さで奏介の心にどんどん入り込み、かたくなな心を溶かし、癒し、愛を植え付ける役目です。
子どもっぽいのに、攻めるときには雄臭くもなる見目のよさ…ありがたい(?)
名前が見つかって良かった。思わぬ名前だったけど(笑)ちょっと『千と千尋の神隠し』を思い出しました。
奏介のトラウマへのこだわりの割りにはすんなりと進んでいくので、BLとしての葛藤をあまり感じられませんでした。物体が命を持つというテーマが単行本一冊に対して大きすぎるのかもしれませんね。キャラクターもビジュアルも明るく、深刻さが伝わりにくかったのではと思います。
また不思議な設定や、画力を活かした作品を見てみたいです。