音大生の奏介のもとにやってきたバイオリン(人型)とのファンタジーもの。物に名前をつけると命を宿すという、独特の世界観が面白い。
当初は相容れずにガタガタだった関係が、次第に調和がとれていく様は読んでいて楽しくなってしまう。お話は思っていたよりも感動的で素敵。不思議な繋がりには鳥肌たった。
ストーリー重視のため致すシーンは多くはないが、突然衝撃的な場面があり爆笑してしまった。バイオリンくん、どうしてそうなった!?奏介がなかなか腹をくくってて男前。
絵は独特だが、まるで画集を見ているかのような、感嘆のため息が出るシーンがたっぷり。特にバンド演奏している場面の躍動感や楽しそうな様子が素晴らしく、読んでいてワクワクした。とても良かったので先生の他の作品も読んでみたい。