9月の新刊発売時に読了。作者様買いです。
初読みの時に「最低な男~」のタイトルから、この流れでいつ最低な男になっちゃうんだろう?とドキドキしながら読んでいたんですが、結果普通にいいお話だったので豪快に肩透かしをくらった気分でした笑
隣の部屋に住む遊んでるふうの先輩・空と過去の辛い経験からゲイである自分は恋とは無縁だと思っている有斗。するすると身体の関係から始まる2人ですが、強いて言えばそのきっかけがちょっとよろしくないかなというくらい。手慣れた遊び感覚の軽薄な誘いでも、無理やりなわけじゃなく合意の上なので私は気にならず。
空との時間が楽しくても必ず終わりが来ると常に覚悟している有斗が切なかった。
空自身も過去の傷を抱えていますが、有斗と触れ合い自分の中で温かな変化があったように、想いを自覚してからの有斗の不安をゆっくり一つ一つ拭ってあげたいんだろうなと感じる寄り添い方が良かったです。
絵もとても綺麗で、可愛らしいお尻の丸みとしなやかな動きが色っぽいエチの描写が素敵。描き下ろしで、心が満たされ幸せな気持ちが沁み出てくるような有斗の笑顔を見る事ができて安心しました。