『一途な〜』のホイップちゃん、スピンオフ。
女装するゲイのホイップとノンケ凌の恋のお話。
面白かった。
やはり早速2巡してしまいました。
読み手の漫画脳的な、ここできっとこうなるだろうという期待をほんの少しかわす作風。
だからこそ何か取りこぼしがある様な気がして、純粋に面白いのも相まって再読してしまう。
気づいた頃には妙な心地よさから、何度でも読めるという再読のループ。
他作でも感じた自然な空気、本作でも感じました。
本当にありそうな話だなと思えてきます。
ストーリー上では深く掘り下げられてはいませんが、キャラクターの背景や人物像がしっかり感じられます。
ドラマチックなBL展開は無いけれど、登場人物たちの心の動きがひしひしと伝わってきて、一緒にドキドキしたり戸惑ったり。
千歳にも凌にもママさんにも共鳴して、自然と涙が流れて苦しいシーンがありました。
本当に3部作に出てくるメインキャラ、全員が愛しくて其々に愛着が湧きます。
先生の作品は何度も読んでしまうから余計に(笑)
結末は皆でここまで来たんだねっていう、何だか文化祭の打ち上げの様なそんな気分。
とても爽やかで満たされた気持ち。
特典1ページの多くを語らなさが至極ロマンチックでした。
2人の今までが思い起こされ、これからを感じさせてくれて大好きです。
これでシリーズ完結とのことですが、ママの幸せを心から願っています。