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異世界召喚だったり、召喚された王国のゴタゴタだったり、いろいろカオスだけどこの作者さんはそれが良い。独特って大事。設定の辻褄という点では、「理屈」で考えると色々あれですが、作者さんの中に「理由」があるような気がします。なので「考えるな、感じろ」の精神で読むとけっこう納得しちゃう。
剣次とマーチンの関係は至って真剣、劣情まで含めての本気が良かったです。
冒頭での剣次の状況が本当に悲惨で、あんな急にひとりぼっちになったらメンタル相当ヤバいだろうな……と心が痛んだので、二人で幸せになれてしみじみと良かったです。
一番刺さったのは、剣次が広い家で一人食器棚を見ていたシーン。食器棚の中身が、それまでその家に人がたくさんいたことを物語っていて、切なさで抉られました。