ネタバレ・感想ありおナスにのってのレビュー

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出口のない毎日が変わる
2024年7月14日
オススメされる方が多くて気になり購入しました。
お盆の話だろうなって温かいイメージを持っていたのですが、想像より厳しい現実でした。
でも柔らかいタッチの絵が、そこまで辛くさせません。
人は様々なことに向き合い、前に進むのでしょう。
短い中にギュッ
ネタバレ
2024年3月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 37P。この世に生まれる事の出来なかった命が地獄で石を積み続けているという設定に読む手が止まる。石を積みながら頑張って生きているという晴れやかな顔に胸が痛む。生を享けることが出来なかった存在は、次の生を享ける為に天国で順番待ちしていて欲しい。この世では縁が無かったけれど良い方と次の縁を結んで欲しい。小さな子供はお母さんが大好きなのだ。その純粋な気持ちで母親の幸せを願わない子供はいないだろう。幸せになるしかないのだ、自分の為に。心から幸せになるのだ、子供の為にも。設定は悲しいけれど、心の平安を問うきっとそんな話だと思う。
読む前にレビューを確認してください⚠
ネタバレ
2023年3月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 以前、シーモア島でオススメされ、気になっていた作品でした。 生まれることなく逝った子供が現世に3日間だけ地獄から帰ってくる。 その現世も、人によっては地獄。 哀愁を帯びながらも、きっぱりした後ろ姿が印象的な作品でした。**以下 注意点です** 私にとっては、良い作品でしたが、 実際に子供を亡くした親御さんにツライいお話かもしれません。 自分の意志で地獄で来たわけでない、子供(水子)が長い年月を賽の河原で過ごす姿にはキツイものがあると思います。
沁みる
ネタバレ
2022年12月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編です。でも、お値段以上。親より先に死んでしまった子供は地獄行きという設定が悲しいけれど、閻魔さまの気遣いが優しい。唯一のほっこりシーン。おかーさんと子供の「もしも」の1ページは切なくて、胸がジンとする。おかーさんも幸せになりたかったよね。じわじわと心に沁みるお話でした。※追記:他の方のレビューを見て、色々な立場から読むと受け止め方も千差万別なのですね。ただこの作品は、お子さんを亡くされた方の気持ちを軽んじているのではなく、子を授かったけれど相手に愛されず堕胎せざるを得なかった女性が、数年後にその辛い過去に蹴りをつけて立ち上がった姿を描きたかったのだと感じました。どんな名作でも、全ての人から☆5を得るわけではないと思うので、この感想もどなたかの参考になればと思います。
難儀
2022年12月16日
高評価レビューのおすすめで出てきたので読んでみました。こういうテーマをこんなクリエイティブな視点から描ける作者さんに感心です。個人的に、赤ん坊側の視点からはなかなか考える事のないトピックなので、新鮮でもありました。素晴らしい短編読切作品ですね
お母さん 応援してます。
2022年11月23日
涙が止まらない…。僕ちゃんは優しい閻魔大王のもとで元気にやってはるのでどうかお母さんも元気で逞しく今を生きて下さい…と願うばかりです。
せつない。
2022年11月11日
この世に生を受けることなく、ずっと賽の河原で石を積んでいた赤子が三日間だけお母さんに会いに行くお盆の魂のお話でした。切ない短編のお話です。
救済
ネタバレ
2022年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォローさまのレビューで知った作品です。
37ページの短編。
「ひとつ積んでは母のため」
罪となることを何一つしなかったのに逆恩の咎で賽の河原で18年も苦行している主人公のお話です。
1年に一度、お盆の時期に一時帰省できる亡者に初めて選ばれた主人公。母を喜ばせたい、ほんの少しだけそばにいたいという純粋無垢な気持ち。
そして迎えに来た精霊馬はナスだった……という所までが試し読みです。

ここまでだけでも、主人公が謂れのない不幸の上によりにも寄ってナスとか!亡き人に早く会いたいと願って作るキュウリの馬じゃないなんて!無垢な魂をいたぶって何を得るお話なんだろう?と、受け取る準備に少し時間をかけました。
………
本編を読み終えて胸に残る痛みと柔らかさは、試し読んだ段階で想像したものとは全く違っていました。
地獄に在りながらも保ち続けた無垢な魂の、唯一「負」の感情である「寂しさ」。
現世に在りながら「良く生きる」ことができず執着の果てに鬼のようにすらなってしまう愚かさ。
過去の過ちを無かった事にして明るい未来を歩こうとする傲慢さ。
3つの魂が触れ合った時、良くも悪くも因果応報の裁きが下されたように思いました。
母としての愛は得られなかったものの心の底からの言葉で救われた子。
長年の憑き物が落ちてやっと違う人生を生きられるだろうと予測される母。
まあ父はこの機会に猛省したらイイよ。
………
純粋な魂であるからこそ子が純粋に母を慕う気持ち。
「要らない命」なんて無いのだということ。
救いは誰に対しても用意されているということ。
というか用意されていたらいいのに、と強く願ってしまいました。

リリースされたのが今年のお盆なのですね。
来年またお盆に再読して亡き人への思いを噛み締めたいと思います。
失くなった命はどの命もかけがえのない有り難く尊い命だったのだと。
泣ける…。
2022年11月10日
短編なのに、こんなに切なく泣けるお話ってない…。フォローさせて頂いている方のレビューを見て、まだレビュー数は少なめだったけど、皆さん☆☆☆☆☆で、短編だから安いし試しにポチり。泣いた。やるせない気持ちでいっぱいになって、涙が止まらなかったです。閻魔大王の物言いも、表情も、全部繋がってて、そーゆう事か…。ってまた切なくなって。。何回読んでも泣ける。みんなに読んで欲しい。
地獄の神様からの奇跡
ネタバレ
2022年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 精霊牛に乗って、あの子が帰ってくる。たくさんの愛の供物をお土産に。
愛に傷ついて、思いを伝えることが苦手で、傷だらけになりながら、その日生きるのに精一杯のお母さん。
少女は母になった時、誰にも代わることができない一本道を進むのですね。時に酒に逃げて、煙草でため息をごまかして、でも合法の範囲よ。人生は誰も思い通りにいかないけれど、少しでもいい方に進むと信じて生きていきましょ。緊急事態なら、女同士励まし合って乗り切りましょう。
そしてお母さんが愛して欲しかったら。
おナスに乗ってあの子が帰ってくると信じましょう。
こんなに胸が詰まる作品は初めて。
ネタバレ
2022年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューを読んで即購入してしまいました。
「おナス」って何のことだろうと思いながら。
なんていうか・・・・心を動かされる作品って、画の上手い下手ではないんだな・・・正直画は好みでもなんでもないし(←申し訳ありません・・)多分オススメされなかったらスルーしてるかも知れなかったのですが。
読んでみると・・・短編でここまで表現出来、しかも何度読んでも涙が溢れるくらいの・・感動・・というものではないんだな、ただただこの世の中には「どうしようもない事もある」という哀しさと・・・その中に少しの温かさがある何とも言えない気持ちが溢れてくる感じ。読後も喉の奥が詰まって苦しい・・・本当、世の中・・色々と辛い事も苦しい事もあるな・・・それでも生きていくんだよ。
読んで下さい。読んで欲しい。
2022年11月10日
島でおすすめ頂いて即購入しました。
読み切りです。
するすると可愛らしい絵ですが、ストーリーは短編とは思えないほど濃密です。

人生は一本道で、脇にそれようが寄り道をしようが自分の来た道は振り返っても戻れないのです。
誰もがどうしようもないことを抱えながら生きていきますもの。
かけがえのないものを手放していたことにも気づけないでいるのかもしれない。

泣きました。
2巡目、表紙で号泣、読み終えて涙が止まりません。
他の方のレビューでありますが、母性が軋むとはこの事と身をもって感じています。
一コマ一コマ、全てのコマから悲しみや苦しさ、愛や慈しみが溢れています。

是非、是非ネタバレなしで読んでもらいたい。

素晴らしい作品と出会えたことに感謝です。

**37ページ**
母性という母性が軋んで辛いって言うんだ。
2022年11月8日
世の中には怒ったって泣いたって叫んだってどうにもならない事がいっぱいあるから。この作品もそのどうにもならない辛さが描いてあるんだけど、最後に一抹の、僅かな、寂しい喜びがあるから。その喜びが私の母性の根源を震わせて涙が止まらなくなるんです。みなさん是非読んでほしい。短いけれど私には一生忘れられない作品です。
あったかもしれない未来に
ネタバレ
2022年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公の性格が純粋で可愛いせいで最後はなんだかやりきれない気持ちになりました。
こんな短編なのに最後はグッと心を揺さぶってくるので要注意です。
誰かに教えたいけど、一人で噛み締めていたい。
勇気を出して。。。
ネタバレ
2022年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高評価が続いておりましたので、気持ちを書けませんでした。ですが、あるレビュワーさんのレビューを拝見して、意を決して。。。

私は子を亡くした1人の母です。
この本と同じように、生まれてくることはありませんでした。生まれてくることを心から待ち望んでいました。
ですが、ある日突然心音が聞こえなくなりました。
名前も考えていました。ベビーグッズも揃えたりして。
涙がこれほどまでに出てくるのかと言うほどに泣きました。枯れ果てたと思っても、街で子供連れの家族を見かけると涙が出ました。何がいけなかったんだろうと何度も考えました。自分がいけなかったと何度も思いました。何もなくてもふとした瞬間に涙が出ました。一緒に死ぬべきだったと。壊れてしまったのだと思います。

この作品の1ページ目を読んだ時に、私は次を読み進めなければ良かったのだと思います。
怒り。。。悲しみ。。。
これを描いた人は同じ経験をされたのでしょうか。
そうではないと思います。であれば、こんな話は描けない。
突然いなくなってしまった我が子が、地獄で、しかも番号で呼ばれている。。。
親より先に死んでしまったのはあなたのせいではない。
心から会いたかったお母さんに会えても、名前も呼んでもらえない。
戻ってきてくれるならどんな形でもいい、きっとあなたを見つける。抱きしめて、ずっと呼びたかった名前を呼ぶ。けれど、それは決して叶いません。

少しだけ前を向けたのは本当に最近です。
ずっと悲しんでいたら、我が子も悲しむだろうと思ったからです。新しいことを少しだけ始められるようになりました。

この作品を読んで、感動したと言っている方が多数いらっしゃることに、驚きを覚えています。
少なくとも私は悲しみだけが残りました。
設定そのものにダメージを受けるおそれあり
ネタバレ
2022年12月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最近、シーモアでよく見かけ、お値段も手頃、評価も高く、絵柄もふんわりしてるしどんなお話だろう、と思って読んでみたのですが、私には設定そのものがしんどくて無理でした。既に読んで感動している方は回れ右していただければ。投稿するかどうか悩みましたが、同じ思いをする人が今後出ないようにと思って、投稿しました。
以下、ネタバレです。

登場するのは、とある事情でこの世に生を受けることができなかった男の子。この子が、地獄で賽の河原で石を積み続けて18年経って、起こる出来事を描いたのが本作。内容そのものがどうこうではなく、色々な理由で死産、流産、中絶せざるを得なかった女性にとって、いわゆる水子が地獄で苦しみ続けるという設定自体が、苦しい気持ちに蓋をしてなんとか日常生活を送っている中で、そのときの罪悪感を引き起こすと思うのです。そして、この設定は、その罪悪感につけ込んで、お金を投じさせようとする水子供養商法で使われたのと根本を同じくしています。この商法は、そんなに古い時代からあるものではなく、根拠も不確かとされているようです。専門家というわけではないので、関心がある方はご自身でお調べください。
そして、過去にそのような経験をせざるを得なかった方が一定数いる中、そのような方が、この作品を目にして救われるかというと、傷つく可能性の方が高いような気がします。結局、男の子はまた地獄に戻らなくてはならないなんて。本当に辛い思いをした人にとっては、やっぱり救われた気がしないんじゃないかなぁと思います。せめて転生して幸せになって欲しいような。出産に伴う事故や事件が絶えない現状の中、辛い思いをした女性が傷つくことがないようにと思い、敢えて辛口レビューをさせていただきました。読む人の視点によって評価が違う作品かと。受け止め方に個人差がある一例なのだろうと思います。*2022.12.28追記。勇気を出して書かれたレビューを拝読し、涙が止まりませんでした。むしろこちらのレビューを読んで、自分ならどう感じるか想像して欲しいと思っています。作品を読んだときのショックと怒りからレビューを書こうと思いましたが、星をつけるとき、少し落ち着いて冷静にならなくては、と思い悩みながら☆3にしましたが、やっぱり傷つく人を生む作品に対する正直な気持ちを表したいと思い、☆1に変更します。
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作家名: 岩田 ユキ
出版社: 双葉社