まず、全寮制の高校…というだけでワクワクしかない。
イケメン、ヤリ チンチャラ男の苑×真面目な優等生・矢野。
ありがちな設定ではあるけど、苑が
女子とやりまくったり、チャラく見せたり、矢野を遠ざけようとする、その裏にあるトラウマや母の呪縛、自らの性癖を消そう、本能に抗おうとする葛藤が、あまりに苦しく切なくて。
真面目で純粋な矢野を汚したくない、自分を、気持ちをないものとしようとしても、それでも湧き上がる劣情との間で揺れ動く様子も胸が押しつぶされるようだった。
そんな風に、「好き」という感情がまるで負の感情のように進んでいくので、矢野が、漏れ出る苑の想いや自分の気持ちに気付いてからの真摯な行動、男らしい言葉、矢野の差し出した手が救いとなって、苑を闇から引き摺り出し受け止めるところにはグッとくるものがありました。
矢野がこれからも明るい方へ苑の手を取って行くんだろうな…と想像できるラストもよかった。
(苑母にも幸せになってほしい…)
『ピットスポルム』の花言葉は、「偏愛、慈しみ、飛躍」とのこと。
これ以上ないピッタリなタイトル。
ストーリー重視、DK同級生、すれ違い、救済もの…お探しならイチオシです。
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