ネタバレ・感想ありGARDENのレビュー

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世に出すのが早すぎた名作
2025年3月18日
セクピスシリーズでお馴染みの寿先生が2008年に発表された渾身の短編集。
寿先生は時代に合わせて絵柄や作風を自在に操るカメレオン作者さまという印象が強いですが、この作品は全編通して安定した作画のもと重厚なストーリーを楽しむことができます。
キリスト教の旧約聖書を参考にされたのか、人喰い天使や創世記、キリストのクローンにパラレルワールドなど穏やかではない話題が盛りだくさん。番の概念も登場するので、もしかしたらこれ、オメガバースなど特殊設定BLの礎なのではないかな…?
全三作品+コンクリートガーデン続編26Pが収録されていて、「受けが格上またはいわくつきの攻めを追いかける」構図が主軸となっています。
また寿先生の描く攻めというのが揃いも揃いナイフのように尖っていてなかなか本音を見せない曲者で、打って変わり直情的で健気な受けちゃんの行く末が気になって気になって、どんなに内容が難しかろうと最後まで追ってしまえる巧さがあるんですよね。エチとかイチャイチャ(ほぼない)を求める気持ちも引っ込むくらい、存在が存在を求める深いつながりに心を全て持っていかれます。
うちにある本は紙が焼けるほど年季が入っていますがまったく年月を感じさせない、しかも類似の見られないユニークな作品なので、ちょっとでも気になる方にはおすすめしたいです。
すごかった
2024年11月7日
コンクリートガーデンは恐ろしくも悲しく美しい物語だった。人間であることがちょっと嫌になるくらいに心を握りつぶされるような感覚だった。しかし悲しいかな生きているので死ぬまでは生きなければならないのだ。
ドグラマグラは私に頭脳と知識が足りないので理解できない部分もあったがやはり人間の愚かしさというか悲しい性が痛かった。
言葉にできないけど好き
2023年8月7日
世界観がはっきり構築されていて多分その半分も理解できていないと思うけれど理屈抜きに読んでいてわくわくする。
1990年代の終わりから2000年代初頭の退廃的な空気感が好き。
すごい
2023年6月28日
すごい。
頭のなか、どうなってるんだろう。
セクピスが10巻で少し拍子抜けしてしまっていたのですが、続きが俄然楽しみになってきました。
深いです
ネタバレ
2023年6月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 取っつきにくさもありますが、美しく、知識欲をくすぐられる作品です。何度も読み返す度に解釈が変わっていきそう。
何故?
2023年5月2日
仕事で読んでいる本とリンクするは 1週間前に出た会議とリンクするは でも???の話だし 何が面白いかよくわからないまま 止まらず読んでしまった 何度か読み直す
読み直す 再読するぐらい 惹かれる
BLは恋愛メインですが懐が広いジャンル
ネタバレ
2023年4月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ まとまって電子で出ていたので久しぶりに読み返してみました。2000年代初めの頃の作品ですが、読むたびに何度でも嵌まってしまいます。
独特の世界観は一歩間違えると説教臭かったり中二病的な印象だけが強く残ってしまいそうなのですが、きちんとBLの恋愛要素を内包していて上手くエンタメとして消化されています。
攻めのカッコよさ、受けの強さ(健気さ)も個人的に好きなポイントです。
そして登場するカプは基本的にハッピーエンドなので、そこは安心して読んでいただきたいと思います。
清春と朱鷺の間に産まれた3人の子供達(千鳥、エミュ、ジェフ)の中でジェフだけ鳥の名前じゃないのはなぜなのか少し調べてみました。一般的にジェフはジェフリーの愛称なのですが、学名がPithecophaga jefferyiというフィリピンワシが検索に出てきました。そしてフィリピンワシは別名サルクイワシと言うそうです。人(猿)を補食する天使という設定と絡んでいて、もしかしたらジェフはここからきたのかもしれません。ちなみに食物連鎖の頂点にいて個体数がもともと少ない種ではあるそうですが、フィリピンワシは朱鷺と同様に絶滅危惧種でもあるそうです。
壮大なテーマに考えさせられると同時にワクワクするような余韻にいつまでも浸っていたくなる、そんな素晴らしい作品です。最後に個人的疑問なのですが、memento moriを最後にもってこなかった理由がきになります。ドグラマグラを読んでからMemento moriを読んだ方がわかりやすい気がします。
寿たらこ先生の作品で一番好きなコミックス
ネタバレ
2023年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ やっっっと電子配信!!!めちゃくちゃ嬉しいですありがとうございますシーモア先生!!!寿たらこ先生の短編集です。
この本の影響で神学の勉強をしました。旧約聖書と新約聖書読み倒しました。天使が人を食う種類の生き物という設定!面白い世界観です。のちのSEXPISTOLSの原型というか、根底にこの本の世界観があるのではと思います。コンクリートガーデンの清春くんが妊娠出産しますし、クロックダウンの母親を恨んで別次元まで追いかけるジウとか、神様とか猿とか。寿たらこ先生の描くカップルはお互いでないと成立しない、生きることもままならないような強烈な繋がりを感じさせてくれるので大好きです。
2008年発売の電子版だけどいつ読んでも最高
ネタバレ
2023年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 電子なってなかったんだコレ…!家にあるけど、買う!ってなって…コンクリート・ガーデンの続きも収録されていて…読みながら、嗚呼、この話あったな、好きだなぁ寿たらこ先生…ってしみじみ思った。
参考文献が2点だけなのに、よくこのお話たちを理論的な面を含めて練り上げ、見してもらえて本当に…寿たらこ先生が書いてくれてる世界線に生きててよかったなって実感してます…

どの作品の後日もまだまだ見たいし…見たいです、もっと寿たらこ先生ワールドが。セクピスも次巻、いつでるかわかんないけど…次回も楽しみにしています!!!

※ネタバレなくて申し訳ないけど、ジェフちゃんたちは書き下ろし部分なのでネタバレ扱いにさしてもらいました。
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作家名: 寿たらこ
ジャンル: BLマンガ
出版社: リブレ